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小ネタ【現役で働く水車】

農業も近代化が進んで様々な便利な機械を使うようになっていますが、今でも昔ながらの方法が使われていることもあります。
今回ご紹介するのは岡山県津山市のとある農村で、今も現役で使われている“水上げ水車”です。
この木製の水車は小川の流れを受けて回転し、水車に取り付けられている塩ビパイプで水をくみ上げて、田んぼに向けて設置された戸井にパイプの水が流れ落ちる仕組み。
水上げ水車は四年ごとに新しく作り直されているそうで、今でこそ塩ビパイプを使っていますが、かつては竹筒だったのでしょうね。
水上げ水車


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農業 | コメント:(2) | トラックバック:(0) | 2012/06/30 17:32

蒜山高原の土はなぜ黒い?

蒜山高原の土はなぜ黒い?岡山県と鳥取県県境にある蒜山高原に言った事がある人ならご存知でしょう。
田んぼ・畑に限らず、蒜山の土地の土は真っ黒です。これは“黒ぼこ”といって、火山灰が降り積もってできた火山灰土なのです。

蒜山高原から直線距離で北西約10kmにある大山はかつて活火山でした。

火山活動を休んでおよそ1万年と言われていて現在は噴火の心配はありませんが、活発に火山活動をしていた当時は火砕流や溶岩を大量に放出していたそうです。
その活動時の火山灰が蒜山高原にも降り積もり、その火山灰に数千年の時をかけてススキなどの有機物が混ざり、火山灰性の腐植土となりました。
これが蒜山および大山周辺に見られる黒い土=黒ぼくの正体です。

黒ぼくは、元が火山灰ゆえに多孔質(細かな穴が無数に開いていること)の特徴を持っているため、保水力があり粘りが強いのが大きな特徴です。
この特性は、農産物の栽培に非常に適していて、蒜山の農村では黒い土の水田をたくさん見ることが出来ます。

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農業 | コメント:(0) | トラックバック:(1) | 2012/06/17 23:47

半農半デな田舎暮らし

「半農半デのトド日記」ひとことに“田舎暮らし”と言いましてもいろいろなケースがあります。

今回ご紹介する“トドさん&アシカさん”ご夫妻は、デザインの仕事をしながら露地栽培での葡萄栽培を主とした農業にも精を出されている兼業農家。
このご夫妻は個人ホームページを作られているだけでなく、それぞれのブログも持たれています。

ご主人のお名前(ハンドルネーム)はトドさん、奥様のお名前はアシカさん。
トドさんは岡山県高梁市生まれなのですが、高校卒業後に東京の多摩美術大学へ進学。

大学卒業後は、そのまま東京でデザイン会社に就職されたご主人のトドさん。
会社を43歳で退職され、そのまま東京でフリーランスのデザイナーとしてやっていく道もありましたが、インターネットが普及してきた頃ということもあって、
「どこでも仕事はできる」と、岡山県へ帰郷されました。

しかしその時はまだ“農業”は頭の中には無く、実家には戻らずに岡山市に。
農業とは無縁の日々を過ごされておられたご夫妻ですが、ベランダで花を育てるうちに、種から芽が出るのが“生きてる”と嬉しく感じるようになって栽培に夢中に。
「植物を育てる生活が喜びに満ちたものだと知った」と言われるご夫妻は、故郷の高梁市に戻ることを決心されたのだそうです。

こうして、お父さんから受け継いだ約20アールの土地と車で約20分のところに借りた約40アールの土地を使っての葡萄栽培をスタート。農業でもデザインのお仕事でも、お互いの得意分野を活かしながらの二人三脚で“半農半デ(デザイン)”の田舎暮らしを始められたそうです。

化学肥料や農薬を極力使用しないなど栽培方法にこだわりを持つご夫婦のモットーは、
「見た目の良さではなく自分たちが食べたいものを作る。」
農作業をしながら、ご夫婦の育てた葡萄を楽しみに待っているお客様達のことを想う。
「“おいしい”という声を直接聞き、笑顔を見る喜びは何物にも替えがたい。」のだそうです。

また、トドさんは近年の田舎の過疎化・少子高齢化に問題意識を感じられています。
田舎で農業を始められたことで、“農業というバックヤードがあるからこそ都会の生活が成り立つ”ことを実感。“都会で物質的な豊かさを求めるだけではない社会の実現”を願われているとのこと。
(以上、山陽新聞 2009年9月27日「食を立てなおす」記事を参照しました。)

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農業 | コメント:(0) | トラックバック:(1) | 2012/06/16 23:55

農業はお金が掛かる

本格的な農業を始めようと思ったら、農地の購入費用以外にも想像以上にお金が掛かる事に気づかれることでしょう。

特に稲作をする場合、なんといっても一番お金が掛かるのがトラクターや田植え機・コンバインなどの農機具の購入費です。
これらを全部新品で購入するとかなりの金額になります。

例えば、トラクターは小型の物でも最低でも100万円は観ておかないといけません。ちょっといいヤツになると2~300万円以上するのが普通です。自家用車が買えちゃいますね。
田植え機ですと、手押しで使用する歩行型タイプの物で20万円~70万円、乗用型になると小さい物でも50万円~100万円は必要です。
コンバインも安くありません。手押しタイプ=いわゆるバインダーでも50万円弱~65万円ほどしますし、一般的な登場タイプの物は二条刈りの小型の物でも軽く200万円を超えてしまいます。

これだけの費用が必要にも拘らず、使用するのは年にせいぜい数回だけです。
う~ん、なんかもったいない…。

農地への行き来・荷物運搬に軽トラックが欲しいですが、こちらも新車だと60万円~100万円くらい。
他にも一輪車(手押し車)・クワ・フォーク・カマ・スコップ・草払い機などなど、道具も一から揃えると結構な金額になると思います。

正直な話、農業未経験者がこれだけのお金をかけて本格農業を始めて採算がとれるのか?というと、とても割に合わないと思います。しかも農作物の出来は天候に大きく影響を受けますし、自然災害被害を受けてしまうことも有ります。
逆に天候に恵まれて大豊作となることも有りますが、“売る”という面ではこれも良い事ばかりではありません。農作物の出来過ぎにより市場価格が大暴落し、せっかく出来た作物を捨てるというニュースをみたことがあるのでは?

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農業 | コメント:(0) | トラックバック:(1) | 2012/05/25 16:36

次世代の農業担う若者達

岡山県北部は専業・兼業あわせて多くの農家があり、市街地を外れたら農地がたくさんあります。
でも、自分が見る限りではありますが、たんぼや畑で精を出しているのは40~50歳以上の方が大半を占める印象で、たまに20歳代の人を見かけると「おぉ~、若者がガンバっとるがな♪」なんて思っちゃうくらいです。

手元に正確な資料などがあるわけではないので、あくまでも推測ではありますが、岡山県北部で農業に積極的に取り組んでいる若者の数は非常に少なく、会社の休日に家の手伝いをするくらいなのではないでしょうか。

肉体労働で朝も早くてキツい仕事で、収入も天候に左右されやすい印象があり、オマケにダサいイメージもありますので会社勤めを選ぶ気持ちもよくわかるのですが、農林水産省の統計によると、2006年の全国での専業農家数は10年前の約6割にまでに減少しているのだそうです。
ひとえに若者の農業離れが原因で、現存している農家も次々と高齢により廃業することになるでしょうから、将来の日本の農業に不安を覚えます。

しかし中には農業で頑張って行こうとする若者もいます。
岡山県ではそのような若者たちのための学校=「農業大学校」を設け、次世代の担い手達を育んでいます。

この学校では「果樹」「野菜」「花き」「和牛」の四つの専攻コースがあり、実技に重点を置きながら学ぶことができます。
在学中に「大型特殊運転免許(農耕用限定)」「けん引運転免許(農耕用限定)」「危険物取扱者資格」やその他の資格を取得することが出来る上、卒業時には「専門士」の称号を得ることもできます。
授業料も県立高校並みで費用負担が少なく奨学金制度もあるようです。

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農業 | コメント:(0) | トラックバック:(1) | 2012/03/17 15:40
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