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子供はなぜピーマンを嫌う?

ピーマン イメージ子供の嫌いな食材の代表的存在のピーマン。
なんでそこまで嫌われるんでしょうね、可哀そうなピーマンさん(笑)。

ピーマンは夏野菜のひとつで、バーベキューには付き物ですし、青椒肉絲(チンジャオロースー)など中華料理に多用されていますし、ピーマンの肉詰めとか、美味しいものいっぱいあるのに、子供は美味しく感じられないなんて、どうしてでしょう?

人間の味覚は年齢によって変化していきます。
子供のころには苦手だった苦い味が、年齢を重ねると美味しく感じられるようになったり、逆に若い頃は大好きだったすごく甘いものや脂っこい物がだんだん食べるのがつらくなってきたり、高齢になると薄味が感じられなくなって濃い味付けのものを好むようになったりしますよね。

人間の舌は体にいいものを美味しいと感じ、危険なものは美味しくないと感じるようになっているんだそうです。
何度も食べてその味を覚え、健康に害がないことを学習すると、美味しくないと感じてたものも美味しく感じるようになってきます。

一般的なピーマンは未成熟のもので、そのためにあんなに濃い緑色をしているわけで、完熟すると赤くなったりするんですね。未成熟だから生だとすごく青臭く苦いわけですね。
これが子供のころには体が『未成熟だから危険なので食べちゃダメ』と判断してしまい、マズく感じてしまうわけなんです。
ですから、少しずつでも食べてその味を覚えて、体に害がないということを学習出来たなら、子供でもピーマンを美味しく食べられるようになります。
ですから、子供が好き嫌いをするのにはワケがあるわけなので、頭ごなしに『好き嫌いせずに食べなさい』と怒鳴り付けたりしないように。

そんな中、最近よく見るようになったカラーピーマンは完熟したものなので、青臭さがなくこれなら食べられる子供も少なくないようで、子供にピーマンを食べさせたいお母さん達に人気のようです。
(カラーピーマンも未成熟の頃は緑色をしています)

逆に年齢が行くと若いころのように食べられなくなってしまうのは、衰えてきたからだが甘いものや脂っこいものの過剰摂取を体が拒んでいるため。薄味が感じられなくなるのは下の受容体が老化してきて味を感じにくくなってしまっているため。
これは体の要求や拒絶とは違ってセンサーの呼称のようなものなので、味覚に従って濃い味のものばかり食べていては体を壊してしまいますので気をつけてくださいね。

ピーマンはナス科の一年草でトウガラシの仲間の夏野菜です。
ところが、トウガラシの辛み成分であるカプサイシンを含んでいないため辛くないんですね。

ピーマンはとっても栄養たっぷりで、カロテンやビタミンCを多く含んでいます。
注目したいのがピーマンに含まれているフラボノイドのおかげで加熱によるビタミンCの破壊を軽減されるため、加熱調理してもたっぷりとビタミンCを接種する事が出来ます。

日本の一般家庭に普及してきたのは戦後以降なんですが、当時のピーマンは大型で肉厚で舌が独特の臭みが強くて苦手な人もいたんだそうです。その後は品種改良が進んで現在の肉薄中型で臭みが少なめのものが主流となりました。

品種改良と言えば『こどもピーマン』をご存知でしょうか?
この品種は元々はメキシコで有名なハラペノトウガラシです。
このとうがらしは肉厚でジューシー、そして強烈な辛さが特徴の品種なのですが、あまりの辛さに日本では受け入れられないということでメキシコ向けに栽培していたところ、ほんとうにたまたままったく辛みのないものが出来たんだそうです。
この個体を見つけた育成者の人が「今の日本には無い独創的な品種を作りたい」と、この個体を元に品種改良を重ねて『こどもピーマン』を生み出したんだそうです。

こどもピーマンは全糖量が高くて従来品よりも甘味があり、クエン酸の含量がパプリカよりも少なくて酸っぱさが控えめ(約7分の1)、苦みも従来品種に比べて10分の1と、まさにお子様にピッタリの品種です。
それに加えて元となったハラペノトウガラシ同様の肉厚とジューシーさは維持、一般的なピーマンよりも多いビタミンC やカロテンを含んでいますので、美味しく食べられるだけでなく、栄養価の方でもバッチリです。

実際にこれを食べた子供の感想は「生で食べても苦くなく美味しい」と好感触で、一般的なピーマンよりもこどもピーマンの方が好きという調査結果が出ているそうですよ。

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野菜・果物・山野草 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2014/08/23 23:54
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