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未補修古民家と補修済の古民家

一般的に“古民家”とは、建築後数十年が経過した日本伝統の建築方法で建てられた家を言います。
つい最近まで使用されていた場合は、なにかしら補修がされていたり今の生活に合うように改装されていたりするものですが、長い間空き家となっていた古民家はどこかイタミが来ていてもそのままになっているのが普通です。
瓦が落ちるなど外から見てすぐわかるなら別ですが、密閉された室内の状況がどうなっているのかは家の中に入ってみないとわからないので当然と言えば当然のことですね。

そういったイタミがある古家を不動産会社が物件として扱うことになった場合、どう対処するのでしょうか?

【パターン1】イタミのある個所は補修し、すぐに使える状態で販売する。

リフォーム済イメージ一番のメリットと言えば、家に掛かる費用が明確だということ。そしてすぐに住むことが可能なことですね。
その一方、デメリットもあります。補修費用が上乗せされるので物件価格が高額になりがちです。そして購入者のセンスに合わない、残念なリフォームになっていることもあることです。
例外もあるでしょうが、あまり“こだわり”のあるリフォームをすると物件価格が上昇して売れにくくなるので、費用を抑えるために一般的な建材と工法で補修を簡単に済ませがちです。
不動産会社の立場で言えば、物件を買い取って自社物件とした上に補修費用が掛かるわけですので、リスクが大きく、未補修の物件に比べて流通量が少ないこともデメリットでしょうか。


【パターン2】シロアリがいるなどの急を要する場合以外、物件のあるがままの状態で販売する。

見補修イメージお客様側としては家に掛かる費用が物件価格+補修費用となるので、補修費用が明確でないことはデメリットでしょう。
いくら物件価格が安くても補修に膨大なお金が必要な場合もありますので、購入前にリフォーム費用がどの程度必要かをハッキリとさせる必要があります。

購入してそのまますぐ気持ちよく使える状態でないというのもマイナスだと言えるでしょう。

未補修物件のメリットとしては、物件価格が安いこと。イタミの来ている古民家は物件価格の大半が土地の値段で、建物の評価は0円に近い場合も珍しくないからです。

もうひとつのメリットは、購入者の想いのままにリフォームができること。
最新の建材と技術を使って今風に改装するもよし、日本古来の技法によって古民家情緒たっぷりの家に仕上げるもよし。
工務店などのプロに補修・改装をすべて任せるのもいいのですが、自分でできるところは一部だけでも自分で手掛ければその分安上がりになりますし、家への愛着もわいてきます。自分なりの工夫を施すことで他にはないオリジナリティーある自慢の我が家になりますしね。
実際にイタミのある古民家を購入し、一部またはすべてを購入者自らが補修する例は多いですよ。

リフォーム済みの家、未補修の家、どちらがいいとは一概には言うことはできません。
物件購入を考えている人のそれぞれの状況・予算・考え方に違いがあるからです。
少しでも早く引っ越しをしたい人や、日曜大工的なことなど経験も無いしやりたくもない人、或いは補修作業をする時間を満足にとれない人には補修済みの家をお勧めします。
しかし予算をできるだけ抑えたい、その代わり時間に余裕がある方ならば自分でリフォームに挑戦することも視野に入れてみませんか?

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不動産豆知識 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2011/06/27 17:41
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