津山弁講座:単語【ひ~】
【ひ】で始まる単語を例文とその翻訳、解説付きで紹介しています。
【ひち】七(しち)の訛り
例)「あしたりゃあ、晩のひち時から公民館で寄り合いじゃけん遅れんさんなよ。」
訳)「明日は、晩の七時から公民館で寄り合いだから遅れないようにね。」
“しち”って言いにくくないですか?
岡山県だけではなく、関西から西の地域では結構“七”を“ひち”と言うところが多いようですね。
【ひっさ】長い間、久しぶり
例)「にいちゃん、ひっさ顔見せんかったけど元気にしょおたん?」
訳)「にいちゃん、長いこと顔見せなかったけど元気にしていたの?」
語源は“久しく”ですね。「ひっさこと」と言う場合もあります。
【ひょんなげな】変な、妙な
例)「何そのひょんなげな格好。仲間じゃ思われちゃーかなわんけん、ちーと離れてんや。」
訳)「何そのヘンテコな格好。仲間だと思われたらたまらないんで、少し離れてくれよ。」
「ひょんなしげ」とも言います。
標準語でも「妙な」「意外な」「思いがけない様」という意味の“ひょんな”と言う言葉がありますが、語源は同じだと想われます。
そもそも“ひょん”ってなんでしょうか?
“ひょん”って聞きなれないモノですのでかなり珍しいモノなんでしょう。ちょっとネットで調べてみました(笑)
その1)「凶」
不吉なことを意味する“凶”を昔の中国では“ひょん”と言っていたそうです。「想定しない(悪い)出来事」という意味が“ひょん”という言葉として日本に伝わり、今も残っているという説です。
その2)「柞(イスノキ)」という植物
柞は15mほどに成長する樹で、その葉に妙な果実のようにも見えるコブ状のモノができます。これは果実ではなく、樹に寄生した虫が中に入っているのですが、その虫が抜け出した穴を吹くと「ヒョウーッ」という音が鳴るそうです。そのことからこの樹を“ひょん”と呼ぶようになり、奇妙な得体のしれないモノや状態を“ひょん”というようになったという説です。
※実際に柞の葉にできたコブの穴を吹いてみた人がいます。その時に鳴った音は「ヒョウーッ」というよりも「ぼー」と、間の抜けた音だったとか。
「ひょんなこと」の「ひょん」を探しに行った
その3)「宿り木」や「接ぎ木」が本体の木とは違う花を咲かせる様から
寄生植物の「宿り木」及び、人為的に本体の木と違う種の「接ぎ木」が本体の木と同時に花を咲かせると、そこだけ違う色の花が咲いている妙な状態になる。このことを江戸時代の人々は“ひょん”と呼んだそうです。
または、本体の木の葉が枯れ落ちているのに宿り木の所だけ青々と葉が茂り実を結ぶことから、宿り木は“ふしぎな力”を持つ直物と思われていました。その宿り木を東北地方で「ひょー」という地域があり、そこから「ひょんな」というようになったと言う説です。
その4)「瓢箪(ひょうたん)」
瓢箪の実の妙な形状から、おかしなモノの例えに「ひょ(うた)んな」と言うようになったという説もあります。
この中で最も有力な説は1)「凶」なんだそうですが、個人的には2)「柞」が好きかな~。
3)と4)はなんとなくですが、後付けくさく感じます。あくまでも個人的な主観ですが。
この項は“津山弁講座”なんですが、津山弁よりも“ひょんなしげ”なことに多くの行数を取ってしまい、失礼しました(苦笑)。
例)「あしたりゃあ、晩のひち時から公民館で寄り合いじゃけん遅れんさんなよ。」
訳)「明日は、晩の七時から公民館で寄り合いだから遅れないようにね。」
“しち”って言いにくくないですか?
岡山県だけではなく、関西から西の地域では結構“七”を“ひち”と言うところが多いようですね。
【ひっさ】長い間、久しぶり
例)「にいちゃん、ひっさ顔見せんかったけど元気にしょおたん?」
訳)「にいちゃん、長いこと顔見せなかったけど元気にしていたの?」
語源は“久しく”ですね。「ひっさこと」と言う場合もあります。
【ひょんなげな】変な、妙な
例)「何そのひょんなげな格好。仲間じゃ思われちゃーかなわんけん、ちーと離れてんや。」
訳)「何そのヘンテコな格好。仲間だと思われたらたまらないんで、少し離れてくれよ。」
「ひょんなしげ」とも言います。
標準語でも「妙な」「意外な」「思いがけない様」という意味の“ひょんな”と言う言葉がありますが、語源は同じだと想われます。
そもそも“ひょん”ってなんでしょうか?
“ひょん”って聞きなれないモノですのでかなり珍しいモノなんでしょう。ちょっとネットで調べてみました(笑)
その1)「凶」
不吉なことを意味する“凶”を昔の中国では“ひょん”と言っていたそうです。「想定しない(悪い)出来事」という意味が“ひょん”という言葉として日本に伝わり、今も残っているという説です。
その2)「柞(イスノキ)」という植物
柞は15mほどに成長する樹で、その葉に妙な果実のようにも見えるコブ状のモノができます。これは果実ではなく、樹に寄生した虫が中に入っているのですが、その虫が抜け出した穴を吹くと「ヒョウーッ」という音が鳴るそうです。そのことからこの樹を“ひょん”と呼ぶようになり、奇妙な得体のしれないモノや状態を“ひょん”というようになったという説です。
※実際に柞の葉にできたコブの穴を吹いてみた人がいます。その時に鳴った音は「ヒョウーッ」というよりも「ぼー」と、間の抜けた音だったとか。
「ひょんなこと」の「ひょん」を探しに行った
その3)「宿り木」や「接ぎ木」が本体の木とは違う花を咲かせる様から
寄生植物の「宿り木」及び、人為的に本体の木と違う種の「接ぎ木」が本体の木と同時に花を咲かせると、そこだけ違う色の花が咲いている妙な状態になる。このことを江戸時代の人々は“ひょん”と呼んだそうです。
または、本体の木の葉が枯れ落ちているのに宿り木の所だけ青々と葉が茂り実を結ぶことから、宿り木は“ふしぎな力”を持つ直物と思われていました。その宿り木を東北地方で「ひょー」という地域があり、そこから「ひょんな」というようになったと言う説です。
その4)「瓢箪(ひょうたん)」
瓢箪の実の妙な形状から、おかしなモノの例えに「ひょ(うた)んな」と言うようになったという説もあります。
この中で最も有力な説は1)「凶」なんだそうですが、個人的には2)「柞」が好きかな~。
3)と4)はなんとなくですが、後付けくさく感じます。あくまでも個人的な主観ですが。
この項は“津山弁講座”なんですが、津山弁よりも“ひょんなしげ”なことに多くの行数を取ってしまい、失礼しました(苦笑)。
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