川柳公園 フォトレポート

“川柳とエンゼルの里”として町興しを行っていることで知られる久米南町。中心部の旧街道「かっぱ横丁」や弓削駅など、町のあちこちで川柳を見ることが出来ます。
久米南町は、戦後の混乱の中「川柳によって新しい町づくりをしよう、同じやるなら日本一の川柳町を築こう」を合言葉に川柳普及運動を開始。昭和24年1月に「弓削川柳社」を発足し、当初は4人だけだった会員も現在は600人を超えたとのこと。毎月本句会が開かれるほか、町内の各地でグループ句会などが開かれているんだそうです。
久米南町の中心部、「弓削(ゆげ)」を見下ろす丘の上に「川柳公園」があります。
この公園は町内外の川柳愛好家たちが詠んだ句を刻んだ句碑が数多く置かれています。
昭和52年に26基の句碑を置いたのが始まりで、毎年4月に句碑が追加されていて平成23年4月で288基305名分にもなりました。

「川柳公園」は、「川柳の小径」「木もれび広場」「日だまり広場」の3つに分かれていて、駐車場があるのは「日だまり広場」横のみ。したがって車で来ると「日だまり広場」から見ていくことになるのですが、地元の人が徒歩で散歩に来る場合は「川柳の小径」からが順路。今回はそれに合わせて紹介してみたいと思います。


木漏れ日の中、蝉の声を聞きながら「川柳の小径」を登って行きます。道端の草の上で休んでいたハグロトンボが順番に飛び立って、まるで道先案内をしてくれているようです。
「川柳の小径」にも道に沿って句碑が置かれています。ひとつひいとつの川柳を味わいながらゆっくりと公園を目指すのがいいですね。あんまり急いで登ると息切れしちゃいますよ(経験済み)。


「木もれび広場」に到着です。
案内看板があり、その手前には木製のベンチが設置されています。小径でちょっと疲れた方はベンチで一休みするといいですね。

「木もれび広場」では「弓削川柳社」の方が清掃をされていました。
「お盆が近いけん、キレイにしとかにゃ~おえまー。」だそうで、ご苦労様です。
訳)「お盆が近いので、キレイにしておかないといけないでしょう。」





「川柳公園」内には「川柳亭」と名付けられた休憩所やトイレが設けられています。ゆっくりと時間をかけて一句一句を愉しんでも大丈夫です。
公園内には日本全国からよせられた川柳の句碑が並んでいます。札幌在住の方々が詠まれた川柳を集めた「さっぽろ通り」なんてのもあります。
句碑は個人的にお願いして置いて貰うことが出来るそうです。費用は普通のサイズのもので約20万円くらいだとか。句碑に刻む文字は自分で摸造紙などに書いたものを渡して彫って貰います。つまり句碑に刻まれている字は、詠み人の字そのものなんですね。
公園内のアチラコチラに久米南町のマスコットキャラクター「エンゼルかっぱ」がいます。けっこうカワイイんで、川柳がまだよく判らない小さなお子さんも大喜びですよ。

公園の周りはのどかな農耕風景が広がっています。この景色によく合う句碑がありました。

「日だまり広場」に移動しました。
この句碑は「全日本川柳協会 前会長:今川乱魚さん」の物。昨年お亡くなりになられた後、奥さまのたっての希望で、この「川柳公園」に句碑を置かれたそうです。近くには、現会長さんの句碑も立っています。


エンゼルかっぱをあしらったモニュメントと金字塔。
川柳による町づくりを始めて50年、名実ともに「日本一の川柳の町」となった久米南町。その半世紀の活動シンボルとしてこの「川柳金字塔」を建立し、その実績を記した物をタイムカプセルとして残して後世に伝えるのだそうです。
藤棚の奥には展望台があります。

展望台から久米南町の中心部、「弓削」をパノラマに見下ろす眺めは最高です。
※この写真をクリックすると、16:9(横1280px)の拡大写真が表示されます。他のは4:3(横880px)です。
この「川柳公園」には桜の木やツツジや楓など数多くの樹木が植えられています(自生?)ので春や秋は美しく公園内を彩ることでしょう。そのころにまた訪れてみたいと思いました。
「川柳の小径・公園」
岡山県久米郡久米南町西山寺 【地図】
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