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キュウリで夏を乗り切ろう!

キュウリ栽培中!夏を代表する野菜にもイロイロとありますが、とあるアンケートで“夏野菜といえば?”というものがあり、一番人気は「ナス」だったそうで、その次が「トマト」「枝豆」、そして「キュウリ」の順番だったそうです。

そこで今回は「ナス」を取り上げようかと考えましたが、ちょっと待てと。
「秋ナスは嫁に喰わすな」という諺があるように、夏野菜でありながら一番美味しいのは秋。「ナス」は秋に取り上げるのがいいでしょう。

そして「トマト」は既に取り上げていますし、「枝豆」と「キュウリ」どちらにするか思案、手元に「枝豆」関係の資料が少ないこともあり、今回は「キュウリ」について取り上げることにしました。

キュウリはかなり古くから食べられていたようで、古代エジプトの遺跡からたくさんの種が見つかっているそうです。日本にへは中国から6世紀に伝来したと言われています。

キュウリは漢字で“胡瓜”と書きますが、“胡”とは中国でシルクロードのことを差しており、漢の時代にシルクロードの胡族を攻略した際に、持ち帰ったことから胡瓜と名付けられたそうです。
“キュウリ”という日本での呼び名は、もともと日本では“木瓜”または“黄瓜”と書かれていたからです。現在キュウリは未成熟な物を食べるのが普通なので知る人は少ないでしょうが、熟したキュウリの実は黄色くなることからきているんですね。
ちなみに現在は「木瓜」はボケの花を差しますので気をつけましょう。

摘みごろキュウリキュウリが日本に伝わったのは6世紀とかなり古いのですが、日常的に食べるようになったのは江戸時代末期になってからのようです。それまでは薬物として利用する事がほとんどで、野菜として好んで食べられることはありませんでした。
というのも現在のように若摘みしたものを食べる習慣が無く、黄色く熟した実を食べることしか知らず、独特の香味と苦味があること、マクワウリのように甘味が無いことから敬遠されていたようです。

西洋では古くから未熟の状態で食べるのが普通だったんですが、日本に伝わる際にそのことがうまく伝わらなかったようです。なぜなんでしょう。
江戸時代にキュウリが食べられなかった理由のもうひとつ。キュウリの断面が徳川家の三葉葵の紋に似ていることもあったようです。


キュウリはウリ科の一年草で、比較的栽培が簡単な野菜で、初心者でも手軽に育てることが出来ます。

種撒きは4月中旬から5月ですが、たくさん収穫する必要がない場合や初心者の方は“接木苗”を選ぶといいでしょう。
地植えの場合、ウドンコ、ベト病にかかることがありますが接木苗ならかかることはほとんどありません。同じ土壌で何年も連作をすると土壌伝染病害が発生しやすくなるんですが、これもある程度は予防できます。
(基本的には連作はせず、タマネギ・カボチャ・大根などを植えるといいですよ)
お花のマリーゴールドを一緒に植えると線虫(センチュウ)被害を防ぐことが出来ます。
キュウリは、苗の頃は水をやりすぎると根腐されをして枯れてしまいますが、実が付くころに水が不足すると曲がりやすくなります。実が付きだしたらシッカリと水やりしてくださいね。


収穫は種蒔きから約2ヶ月後です。ほっておくとドンドン成長して、「ヘチマかっ!」ってぐらいにまで大きく育ちます。目安としては20cmくらいがいいでしょう。

良いキュウリの見分け方は、
・太さがほぼ均等
・濃い緑色でハリとツヤがある
・いぼが固く鋭く、触ると痛いくらい

曲がっているキュウリは美味しさや鮮度には何の問題もありませんが、極端に曲がっていると調理しにくいですね。子供の頃、おやつ代わりに畑でキュウリをもいで丸かじりする時は「曲がっているのを食べろ」と言われてたのを思い出します(笑)。

キュウリは低温や乾燥に弱いので、冷蔵庫に保存する場合は水気をしっかりと拭き取ってラップをするなどして野菜室に入れておきましょう。


キュウリの90%は水分で、決して栄養価が高い食品とは言いにくく「世界一栄養が無い野菜」でギネスブックにも載っているそうです(笑)。
しかし、ビタミンA・A群・Cや、カルシウム・カリウム・鉄などのミネラル、食物繊維をバランス良く含んでいます。ビタミンA(β-カロチン)は、活性酸素の働きを抑制する作用があり、ガンを防ぐ効果があります。豊富に含まれているカリウムは、むくみを改善する効果や利尿を促す作用、採りすぎた塩分の排泄を促して高血圧を予防する働きもありますので、「世界一栄養が無い」といえども侮れません。
キュウリを嫌う人の嫌いな理由に「青臭い」というのがありますが、この青臭さの成分である「ピラジン」は、血栓予防に効果があり「心筋梗塞」や「脳梗塞」予防に良いそうです。

他にもキュウリの効能で注目したいのが、体の熱を取り除く作用やアルコールの代謝を即す効果です。夏バテ防止やビールの飲み過ぎでの二日酔い対策など、熱い夏を元気に過ごすのに適した食材といえますね。


キュウリは生のまま、醤油や味噌をちょっと付けて食べるだけでも美味しいですが、ヌカ漬けにするとヌカのビタミンB1がキュウリに浸みこみ、長時間浸ければ浸けるほど5倍10倍とB1の含有量が増えていきます。
キュウリのヌカ漬けは、ビタミンB1が豊富で夏バテの予防や脳の働きに役立ってくれます。
キュウリはビタミンCを破壊する酵素を持ち合わせていますが、これは加熱したり酢やレモン等の酸を使えば酵素の働きを抑えることが出来ます。
他の野菜とキュウリを食べ合わせる際には、炒めたり酢の物にしたりするとビタミンCを壊さずに摂取することが出来ますよ。

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野菜・果物・山野草 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2011/08/14 18:31
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