fc2ブログ

雄大なる那岐山

那岐山 1

岡山県勝田郡奈義町と鳥取県八頭郡智頭町にまたがってそびえる那岐山(なぎさん)。
最高標高1255m(岡山県下第4位)で驚くほどの高さではありませんが、奈義町に広がる日本原高原から眺めるその姿は雄大で、なにやら荘厳な雰囲気さえ感じられますね。
この山は中国山地に位置し、長年の風雪によって浸食されることで固い岩盤(花崗岩)が残り形作られた残丘という地形で、残丘の国内の有名どころとして茨城県の筑波山や香川県の讃岐富士などがあります。

「那岐山」の名称の由来は、イザナギノミコト、イザナミノミコトを祀ったことからとも、近隣の後山(うしろやま)との高さ比べに負けて泣いたので「ナキノセン」と呼ばれたとも言われています。

那岐山 2
この山頂からは、北に日本海や大山を、南に瀬戸内海までもが眺望することが出来ます。
多くの人にこの素晴らしい360度のパノラマ風景を見てもらおうとトレッキングコースが整備されており、稜線の要所に休憩舎や展望台が設置されているので、登山愛好家だけでなく多くの人々がこの山を訪れ、年間で約4万人の登山者があるそうです。
山頂からの眺めだけでなく登山道に咲くシャクナゲやドウダンツツジや秋の紅葉も美しく、これもこの山が愛されている理由のひとつでしょう。
奈義町観光協会では毎年恒例となっている「那岐山トレッキング大会」を、紅葉が美しくなる11月に行っています。



那岐山 3
登山コースは那岐山の麓にある「山の駅」を少し昇ったところに登山口がある、「菩提寺Aコース」「蛇淵Bコース」「大神岩Cコース」、その三つの登山口から西に離れた「滝山コース」、そして「滝山コース」と「菩提寺Aコース」「蛇淵Bコース」「大神岩Cコース」とを結んでいる「縦走コース」があります。

菩提寺Aコース(約4km)
大イチョウで有名な菩提寺の駐車場西端が登山口。
登山道を進んでいると「八巻城址」の道標があるので、体力と時間に余裕があるなら寄り道してみては(約400m)。
ピークに達したら少し下って本峰への登りとなる。稜線にまで登ると道は緩やかになり、西へ進むと那岐山最高峰に到達できる。
最高峰まで2時間30分足らずが一般的。

蛇淵Bコース(約4km)
「蛇淵の滝」の奥にある「登山道入口(B・C)」の道標から登り、分岐を右に行く。
序盤は沢を流れ落ちる水の音を聞きながらの登山で、途中で沢を渡ることもある。五合目を少し過ぎると三叉路になっていて、寄り道にはなるが左に行くと「黒滝」が(約200m)。
「黒滝」を過ぎると主稜線はもうすぐ、菩提寺Aコースと合流して西へ進むと最高峰にいたることができる。
最高峰まで約2時間。


大神岩Cコース(約3.6km)
「蛇淵Bコース」と同じ登山口からっスタートして分岐を左に行く。
しばらくは植林の中を進み、やがて林道に出るのでそれを横切り山道へ。ここから広葉樹林をジグザグと登る道で、しばらく行くと「大神岩」がある。この岩の上から南方向に見渡す日本原高原は絶景。
一息ついてさらに登り続けると、森林体を抜けてなだらかな那岐山のピークに到達。ここから北東へ縦走すると避難小屋があり「菩提寺Aコース」「蛇淵Bコース」と合流することになる。
最高峰まで約2時間。

滝山コース(約2.3km)
「那岐池」手前で道が分かれているが直進。道標に従って池の西側を進むと東西に通る道に出るので、右に曲がって100mほどで左折する。「みそぎ橋」を渡って「みそぎ橋広場」に出ると登山口がある(ここまで車)。
石段を上がって行き、丸太橋を渡り鳥居ふたつくぐって更に石段を上がって行くと、絶壁下の洞窟の前に「滝神社」の本殿があり、その左手に「雄滝」がある。
そこから約5分、谷川を左に渡り尾根に出ると三叉路に出るので右へ。5合目の道標があり、ブナ林が広がっているジグザグの道を行く。ヒノキ林を抜けて稜線に出ると道標があるが、ここから雄大な那岐山を眺めることができる。左に行くと滝山の頂上に到着する。
滝山の頂上まで約2時間強。

縦走コース(約3.3km)
那岐山の山頂と滝山の山頂を稜線で結ぶ縦走路コース。
那岐山頂からだとしばらく下り坂で、主稜線では一面のササ草原で、ヤマツツジなどの群生が点在していて目を愉しませてくれる。この稜線は岡山県と鳥取県の県境となっていて北側は鳥取県の智頭町。
稜線上には小さな起伏のピークが四つ連なっていて、緩やかな登りと下りが連続している。東から二つ目のピークに設けられた休憩所から眺める雄々しくそびえる那岐山本邦と眼下に広がる日本原は素晴らしいのヒトコト。
約1時間30分。
※今回の写真はすべて、クリックすると1280px×720px(16:9)で拡大表示されます。

「おかやまの自然百選」 [奈義町] 那岐山
岡山県勝田郡奈義町高円 【地図】

スポンサーサイト



観光-自然 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2012/01/26 19:28
コメント:

管理者のみに表示