勝山のお雛まつり

今年はあいにくの天気が続いた3月2日~6日にかけて行われた、『勝山のお雛まつり』。今日こそは今日こそはと天気の回復を待つうちに最終日の6日となってしまいました。
この日の朝も晴天とはいきませんでしたが、雨は降っていなかったので車を勝山まで走らせてきました。
岡山県真庭市にある勝山地域は、かつて出雲街道の宿場町として栄えた町。21世紀となった今も、白壁の土蔵や連子格子の家々が連なる当時の町並みが色濃く残されていて「町並み保存地区」に指定されています。以前は他の町同様に空に電線が張り巡らされていたのですが、現在は地中に埋められて景観を損ねることが無くなりました。
また、この勝山町並み保存地区では町おこしの一環として“暖簾(のれん)”を店舗も民家も玄関先に掲げ、“暖簾の町”としてPR。この暖簾が宿場町に良く合っていて、とても風情の有る町並みになっています。

到着したのは午前10時頃。
まだ人影は少ないですが、前日・前々日と雨天にたたられ迎えた最終日。きっとこれから人出は増えることでしょう。


保存地区に入ってすぐに目に付くのがこのガラス店の玄関土間のお雛さま。
一段目と二段目に古めかしいお雛さま、三段目に菅原道真公の大きな人形が鎮座しています。
最近は少なくなったようですが、昔は「天神さん=菅原道真公」を男の子のお雛さまとして飾られることが多かったようですね。
その近くにビールの空き缶を雛飾りにリサイクルしたものがありました。その下に御前酒が置かれているので酒屋さんでしょうか?
この勝山のお雛まつりでは、ほとんどの家や商店でお雛さまが飾られています。
歴史を感じさせる古今雛から最近の物や味わいある手作り雛や子供の作ったかわいらしい物など、種類は多種多様に渡り、その飾り方も民家の玄関先や室内・店のショーウィンドウ・店舗内などコチラも多種多様です。
それでは勝山の町を彩ったお雛さま達をご覧ください。


飲食店の店先にかわいらしいお雛さま。
民家のポストの中にもお雛さまが。


とあるお店の中に展示されていた、江戸時代のお雛さま。このように袖が長くて手が出ていない物を古今雛というそうです。
古今雛のそばにもうひとつ飾られていました。こちらも時代物のようですが、何時頃のものかは書かれてませんでした。


店の横の柳に吊るされたお雛さま。手作りでしょうか?
骨董品店の中にも多数お雛さまが展示されていました。さすが時代物ばかりでした。


立派な門構えの民家の前で思案中の男性。門のところにはハッキリとお雛様展示中の案内が書かれていないので、入って行っていいものか悩まれてるんでしょうか(苦笑)。
遠慮しながら玄関先にたどり着くと結構大きめのサイズの古今雛が展示されていました。お雛様の前には手書きで説明の書かれたものが置かれていますが、この家のお子さんが一生懸命書いた風でちょっとホノボノ。



家の横の小さなスペースに、小さなお雛さまが置かれています。
ジオラマ風な展示のしかたですね。


勝山郷土資料館。
この中でもお雛さまを展示してあると共に、この「勝山のお雛まつり」が地域再生大賞の優秀賞に表彰されたときの賞状が展示されていました。
勝山名物の人力車。なにやら観光客の方に説明中です。


宿場町の街道を裏へと入ると、“抱き雛観音”が置かれている安養寺があります。
抱き雛観音とは、子供の無病息災を祈願して飾られていたお雛様が、その役割を終え観音様に優しく抱きかかえられた姿を現しているのだそうです。


街道の中にある水神宮様にもかわいらしいお雛さまが置かれていましたよ。

ゆっくりと見て回ると時間が過ぎるのがあっという間でした。
もっとたくさん紹介したいところですがそういうわけにもいきませんので、興味のある方は来年のお雛まつりを待たれて訪れてみてくださいね。
岡山県真庭市勝山地内 【地図】
※マップは町並み保存地区内の郷土資料館を中心地にしています
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お雛祭りが始まりました。 勝山のいいとこ見つけた絵画展に勝山のお雛祭りを油彩で描き応募したことがあります。 勝山は落ち着いて、しっとりした良い街です。
そうですよね。
津山にも古い町並みが残る「城東町並み保存地区」がありますけど、こちらもいい感じですよ。
ただ、現在も営業中の店が少なくなっているのが寂しいですけど。そのうちこのブログで紹介する予定です。