津山弁講座 動詞(前篇)
津山弁の動詞について解説します。
動詞は津山だけでなく、中国地方全域でも共通する点が多いと想います。
まず基本中の基本。
現在進行形の動詞には“yooru”が付きます。
正確には、動詞の最後の文字の母音を省略して、残った子音に“yooru”をくっつけます。文章で説明するとややこしそうなので、いくつか例を挙げてみましょう。すぐ理解できると想います。
動詞は津山だけでなく、中国地方全域でも共通する点が多いと想います。
まず基本中の基本。
現在進行形の動詞には“yooru”が付きます。
正確には、動詞の最後の文字の母音を省略して、残った子音に“yooru”をくっつけます。文章で説明するとややこしそうなので、いくつか例を挙げてみましょう。すぐ理解できると想います。
する=している → しょおる(s+yooru)
歩く=歩いている → 歩きょおる(aruk+yooru)
持つ=持っている → 持ちょおる(mot+yooru)
見る=見ている → 見よおる・見ょーる(m+yooru)
脱ぐ=脱いでいる → 脱ぎょおる(nug+yooru)
簡単でしょ?
ただ、いくつか例外がありまして、母音が「a」と「o」の場合は省略しません。
「笑う」「歌う」「請け負う」「寄り添う」など、動詞の最後が「au」・「ou」となる場合はuだけを省略します。
笑う=笑っている → 笑よーる(wara+yooru)
歌う=歌っている → 歌よーる(uta+yooru)
請け負う=請け負っている → 請け負よーる(ukeo+yooru)
寄り添う=寄り添っている → 寄り添よーる(yoriso+yooru)
※間違って「a」も省略してしまうと違う意味の言葉になる物が多いですので気をつけましょう。
例)笑う→「わりょおる」だと「割っている」になり、請け負う→「うきょおる」だと「受けている」になってしまいます。
「触る」「泊まる」「起こる」「ピヨる」など、動詞の最後が「aru」「oru」となる場合はrも残って、必ず「~りょーる」になります。
触る=触っている → 触りょーる(sawar+yooru)
泊まる=泊まっている → 泊まりょーる(tomar+yooru)
起こる=起こっている → 起こりょーる(okor+yooru)
ピヨる=ピヨっている → ピヨりょーる(piyor+yooru)
こんな感じです。
※こちらも間違って「ar」も省略してしまうと違う意味になりがちです。
例)泊る→「とみょおる」だと「泊めている」、「起こる」→「おきょおる」ですと「置いている」
過去形・過去進行形は語尾が「た(ta)」もしくは「った(tta)」になります。
した → しとった (進行形)しょーた・しょーった
取った → 取った (進行形)取りょーた
貰った → 貰ろうた (進行形)貰よーた
命令形は語尾が「んちゃい(nchai)・んちぇえ(nchee)・んせえ(nsee)」になります。
特に決まっているわけではないですが、「んちゃい」「んちぇえ」は言葉が柔らかく感じられるからか、女性や子供が好んで使うようです。
また、強い命令形になると、「~ぇや(eeya)」「っちゃ(ccha)」や、上記の「んちゃい・んちぇえ・んせい」に「っちゃ」を付け加えます。
持ちなさい → 待ちんちゃい・待ちんちぇえ・待ちんせえ
強調だと、待てぇや・待てっちゃ・待ちんちゃいっちゃ・待ちんちぇえっちゃ・待ちんせえっちゃ
食べなさい → 食べんちゃい・食べんちぇえ・食べんせえ
強調語だと、食べぇや・食べぇっちゃ・食べんちゃいっちゃ・・・(以下略)
進行の命令形になりますと、「~ょおりんちゃい・ちぇえ・さい(yoorinchai)」となります。進行形の「~ょおる」に命令形の「んちゃい」をプラスした形ですね。
強調語だと、「~ょおれぇや」「~ょおりんちゃいっちゃ・ちぇえ・さい」です。
していなさい → しょおりんちゃい
強調語だと、しょおれぇや・しょおりんちゃいっちゃ となります。
未然形ですと語尾が「~とらん(toran)」になります。進行形の場合は「~ょーらんyooran」になります。
また、言い切りになると「~ん」がつきます。
しない → せん(sen)
折らない → 折らん(oran)
寝ない → 寝ん(nen)
していない → しとらん (進行形)しょうらん
折ってない → 折っとらん (進行形)折りょうらん
寝てない → 寝とらん (進行形)寝ょーらん
過去形の未然形となると、その後ろに「かった(katta)」を付けるのは標準語と同じですね。
見ていない → 見とらんかった (進行形)見ょーらんかった
座っていない → 座っとらんかった (進行形)座りょーらんかった
照らす → 照らしとらんかった (進行形)照らしょーらんかった
働きかける場合も標準語と同じく「~せる」を付けます。
進行形は「せる(seru)」の(eru)を取って(yooru)が付き、「しょーる」が語尾に付くのが津山弁。
させる → さしょーる
買わせる → 買わしょーる
走らせる → 走らしょーる
動詞マスター出来りゃあ、えろー津山弁っぽぉなるけん頑張りんちゃい!
(動詞をマスター出来たら、結構津山弁っぽくなるので頑張ってくださいね!)
津山弁講座 動詞(後編)に続きます。
歩く=歩いている → 歩きょおる(aruk+yooru)
持つ=持っている → 持ちょおる(mot+yooru)
見る=見ている → 見よおる・見ょーる(m+yooru)
脱ぐ=脱いでいる → 脱ぎょおる(nug+yooru)
簡単でしょ?
ただ、いくつか例外がありまして、母音が「a」と「o」の場合は省略しません。
「笑う」「歌う」「請け負う」「寄り添う」など、動詞の最後が「au」・「ou」となる場合はuだけを省略します。
笑う=笑っている → 笑よーる(wara+yooru)
歌う=歌っている → 歌よーる(uta+yooru)
請け負う=請け負っている → 請け負よーる(ukeo+yooru)
寄り添う=寄り添っている → 寄り添よーる(yoriso+yooru)
※間違って「a」も省略してしまうと違う意味の言葉になる物が多いですので気をつけましょう。
例)笑う→「わりょおる」だと「割っている」になり、請け負う→「うきょおる」だと「受けている」になってしまいます。
「触る」「泊まる」「起こる」「ピヨる」など、動詞の最後が「aru」「oru」となる場合はrも残って、必ず「~りょーる」になります。
触る=触っている → 触りょーる(sawar+yooru)
泊まる=泊まっている → 泊まりょーる(tomar+yooru)
起こる=起こっている → 起こりょーる(okor+yooru)
ピヨる=ピヨっている → ピヨりょーる(piyor+yooru)
こんな感じです。
※こちらも間違って「ar」も省略してしまうと違う意味になりがちです。
例)泊る→「とみょおる」だと「泊めている」、「起こる」→「おきょおる」ですと「置いている」
過去形・過去進行形は語尾が「た(ta)」もしくは「った(tta)」になります。
した → しとった (進行形)しょーた・しょーった
取った → 取った (進行形)取りょーた
貰った → 貰ろうた (進行形)貰よーた
命令形は語尾が「んちゃい(nchai)・んちぇえ(nchee)・んせえ(nsee)」になります。
特に決まっているわけではないですが、「んちゃい」「んちぇえ」は言葉が柔らかく感じられるからか、女性や子供が好んで使うようです。
また、強い命令形になると、「~ぇや(eeya)」「っちゃ(ccha)」や、上記の「んちゃい・んちぇえ・んせい」に「っちゃ」を付け加えます。
持ちなさい → 待ちんちゃい・待ちんちぇえ・待ちんせえ
強調だと、待てぇや・待てっちゃ・待ちんちゃいっちゃ・待ちんちぇえっちゃ・待ちんせえっちゃ
食べなさい → 食べんちゃい・食べんちぇえ・食べんせえ
強調語だと、食べぇや・食べぇっちゃ・食べんちゃいっちゃ・・・(以下略)
進行の命令形になりますと、「~ょおりんちゃい・ちぇえ・さい(yoorinchai)」となります。進行形の「~ょおる」に命令形の「んちゃい」をプラスした形ですね。
強調語だと、「~ょおれぇや」「~ょおりんちゃいっちゃ・ちぇえ・さい」です。
していなさい → しょおりんちゃい
強調語だと、しょおれぇや・しょおりんちゃいっちゃ となります。
未然形ですと語尾が「~とらん(toran)」になります。進行形の場合は「~ょーらんyooran」になります。
また、言い切りになると「~ん」がつきます。
しない → せん(sen)
折らない → 折らん(oran)
寝ない → 寝ん(nen)
していない → しとらん (進行形)しょうらん
折ってない → 折っとらん (進行形)折りょうらん
寝てない → 寝とらん (進行形)寝ょーらん
過去形の未然形となると、その後ろに「かった(katta)」を付けるのは標準語と同じですね。
見ていない → 見とらんかった (進行形)見ょーらんかった
座っていない → 座っとらんかった (進行形)座りょーらんかった
照らす → 照らしとらんかった (進行形)照らしょーらんかった
働きかける場合も標準語と同じく「~せる」を付けます。
進行形は「せる(seru)」の(eru)を取って(yooru)が付き、「しょーる」が語尾に付くのが津山弁。
させる → さしょーる
買わせる → 買わしょーる
走らせる → 走らしょーる
動詞マスター出来りゃあ、えろー津山弁っぽぉなるけん頑張りんちゃい!
(動詞をマスター出来たら、結構津山弁っぽくなるので頑張ってくださいね!)
津山弁講座 動詞(後編)に続きます。
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