津山弁講座 動詞(後編)
仮定形(~でしょう)は「~ぉお(oo)」をつけます。仮定の進行形では、「~ぉおろぉ(yooroo)」が付きます。
聞くでしょう → 聞こぉ・聞こー(kik+oo)
廻るでしょう → 廻ろぉ・廻ろー(mawar+oo)
飛ぶでしょう → 飛ぼぉ・飛ぼー(tob+oo)
聞いてるでしょう → 聞きょおろぉ(kik+yooroo)
廻っているでしょう → 廻りょおろぉ(mawar+yooroo)
飛んでいるでしょう → 飛びょおろぉ(tob+yooroo)
仮定形の「~ぉお」は、標準語の同意を求める「~しよう(~しましょう)」と似ているので勘違いしないでくださいね。ちなみに津山弁で同意を求める場合は、「~ぉ」に「や」がついて「~ぉや」となります。
聞こう(聞きましょう) → 聞こぉや
廻ろう(廻りましょう) → 廻ろぉや
飛ぼう(飛びましょう) → 飛ぼぉや
依頼形(~してください)は、標準語の依頼形に「ん」を足します。依頼の進行形は(yooten)を足します。
聞いて(ください) → 聞いてん (進行形)聞きょーてん(kik+yooten)
廻って(ください) → 廻ってん (進行形)廻りょーてん(mawar+yooten)
飛んで(ください) → 飛んでん (進行形)飛びょーてん(tob+yooten)
未然の仮定形「~しないでしょう」は、「~まー(maa)」が語尾に付きます。或いは言葉の最後の(u)を(a)に置き換えて(maa)を付けます。
読まないでしょう → 読むまー(yomu+maa)・読ままー(yom+a+maa)
書かないでしょう → 書くまー(kakumaa)・書かまー(kak+a+maa)
当たらないでしょう → 当たるまー(atarumaa)・当たらまー(atar+a+maa)
疑問形「~するのですか?」ですと、「~ん?(n)」が付きます。進行の疑問形「~しているのですか?」では「~ょん?・~ょおん?(yon・yoon)」が付きます。
話すのですか? → 話すん?(hanasu+n) (進行形)話しょん?・話しょおん?(hanas+yon・yoon)
振るのですか? → 振るん?(furu+n) (進行形)振りょん?・振りょおん?(fur+yon・yoon)
待つのですか? → 待つん?(matu+n) (進行形)待ちょん?・待ちょおん?(mat+yon・yoon)
進行形「~ょおる」の後ろに「ん?」を付け加えて疑問形にすることもあります。
「話しょおるん?」「振りょおるん?」「待ちょおるん?」
ちょっとややこしいものに「きる」があります。
同じ「きる」でも、「着る」と「切る」では進行形が変わるんです。
「着る」の進行形は「着よぉる」、「切る」の進行形は「切りょおる」となります。
着る → (進行形)着よぉる・着んちゃい・着よーろぉ・着まー・着よぉるん?
切る → (進行形)切りょおる・切りんちゃい・切りょーろぉ・切らまー・切りょぉるん?
標準語でも「着る」の場合は(r)が無くなって、「切る」の場合には(r)が残りますので理解していただけるのではないかと思います。
普段、普通に使っている津山弁の動詞ですが、文字で説明してみると予想外に面倒でした(苦笑)。前編・後篇になるなんて考えてもいませんでしたし。
この動詞の使い方は “昔話”や“お年寄り言葉”で、みなさん予備知識があるんじゃないかと想います。多少説明がヘタでも、多分理解していただけたんではないかと想います。
では最後に問題です。次の津山弁の文章を標準語に翻訳してください。
「今朝学校行きょーたら、おばあちゃんが歩道橋上がりょうたけん、手ぇ引いて一緒に渡ったげたら、お礼に飴玉くれんちゃったんで。」
翻訳
「今朝学校に行っていたら、おばあちゃんが歩道橋を登っていたから、手を引いて一緒に渡ってあげたら、お礼に飴玉をくれたんだよ。」
聞くでしょう → 聞こぉ・聞こー(kik+oo)
廻るでしょう → 廻ろぉ・廻ろー(mawar+oo)
飛ぶでしょう → 飛ぼぉ・飛ぼー(tob+oo)
聞いてるでしょう → 聞きょおろぉ(kik+yooroo)
廻っているでしょう → 廻りょおろぉ(mawar+yooroo)
飛んでいるでしょう → 飛びょおろぉ(tob+yooroo)
仮定形の「~ぉお」は、標準語の同意を求める「~しよう(~しましょう)」と似ているので勘違いしないでくださいね。ちなみに津山弁で同意を求める場合は、「~ぉ」に「や」がついて「~ぉや」となります。
聞こう(聞きましょう) → 聞こぉや
廻ろう(廻りましょう) → 廻ろぉや
飛ぼう(飛びましょう) → 飛ぼぉや
依頼形(~してください)は、標準語の依頼形に「ん」を足します。依頼の進行形は(yooten)を足します。
聞いて(ください) → 聞いてん (進行形)聞きょーてん(kik+yooten)
廻って(ください) → 廻ってん (進行形)廻りょーてん(mawar+yooten)
飛んで(ください) → 飛んでん (進行形)飛びょーてん(tob+yooten)
未然の仮定形「~しないでしょう」は、「~まー(maa)」が語尾に付きます。或いは言葉の最後の(u)を(a)に置き換えて(maa)を付けます。
読まないでしょう → 読むまー(yomu+maa)・読ままー(yom+a+maa)
書かないでしょう → 書くまー(kakumaa)・書かまー(kak+a+maa)
当たらないでしょう → 当たるまー(atarumaa)・当たらまー(atar+a+maa)
疑問形「~するのですか?」ですと、「~ん?(n)」が付きます。進行の疑問形「~しているのですか?」では「~ょん?・~ょおん?(yon・yoon)」が付きます。
話すのですか? → 話すん?(hanasu+n) (進行形)話しょん?・話しょおん?(hanas+yon・yoon)
振るのですか? → 振るん?(furu+n) (進行形)振りょん?・振りょおん?(fur+yon・yoon)
待つのですか? → 待つん?(matu+n) (進行形)待ちょん?・待ちょおん?(mat+yon・yoon)
進行形「~ょおる」の後ろに「ん?」を付け加えて疑問形にすることもあります。
「話しょおるん?」「振りょおるん?」「待ちょおるん?」
ちょっとややこしいものに「きる」があります。
同じ「きる」でも、「着る」と「切る」では進行形が変わるんです。
「着る」の進行形は「着よぉる」、「切る」の進行形は「切りょおる」となります。
着る → (進行形)着よぉる・着んちゃい・着よーろぉ・着まー・着よぉるん?
切る → (進行形)切りょおる・切りんちゃい・切りょーろぉ・切らまー・切りょぉるん?
標準語でも「着る」の場合は(r)が無くなって、「切る」の場合には(r)が残りますので理解していただけるのではないかと思います。
普段、普通に使っている津山弁の動詞ですが、文字で説明してみると予想外に面倒でした(苦笑)。前編・後篇になるなんて考えてもいませんでしたし。
この動詞の使い方は “昔話”や“お年寄り言葉”で、みなさん予備知識があるんじゃないかと想います。多少説明がヘタでも、多分理解していただけたんではないかと想います。
では最後に問題です。次の津山弁の文章を標準語に翻訳してください。
「今朝学校行きょーたら、おばあちゃんが歩道橋上がりょうたけん、手ぇ引いて一緒に渡ったげたら、お礼に飴玉くれんちゃったんで。」
翻訳
「今朝学校に行っていたら、おばあちゃんが歩道橋を登っていたから、手を引いて一緒に渡ってあげたら、お礼に飴玉をくれたんだよ。」
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