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津山弁講座:単語【く・け・こ】

【く】【け・げ】【こ・ご】で始まる単語を例文とその翻訳、解説付きで紹介しています。

【クチャメ】蝮(まむし)
例)「お父ちゃん、またクチャメ捕まえて売ってきたんじゃて。」
訳)「お父ちゃん、またマムシ捕まえて売ってきたんだって。」

一説には語源は口縄(くちなわ)とも口食(くちばみ・くちはみ)とも言われています。
口縄は蛇のことですね。一方、口食はマムシの古い呼び名です。
語感といい意味といい、口食のほうが語源っぽいなと個人的には思います。
ちなみに千葉県の一部地域でもマムシの事をクチャメというそうです。


【けっぱんづく】つまづく
例)「キョロキョロせんのっ!けっぱんづいても知らんでっ。」
訳)「キョロキョロしないのっ!つまづいても知らないわよっ。」

いろいろ調べてみましたが、岡山県外では一切使用されていない言葉ですね。それどころか、岡山県内でも“けっぱんづく”がわからない人が増えてきているそうです。昔から普通に使ってきた物にとっては「それでも岡山人かっ!」って思っちゃいますが、これも時代の流れというものなのでしょうか?
音の響きがいかにも何かに引っかかってつまづいた感じが出てて好きなんですけどねぇ。


【ゲ】ゲロ
例)「どうにも気持ち悪ぅなってゲーあげてしもーた…。」
訳)「どうにも気持ち悪くなってゲロもどしてしまったよ…。」

お下品な言葉ですが普通に使います。
でも標準語の“ゲロ”よりかは“ゲ”のほうが、まだ聞いた感じはマシなような?
…大差ないですかね(苦笑)。


【ごうがわく】腹が立つ、むかつく
例)「ホンマ、アイツの態度だっきゃあごうがわくけん。」
訳)「ほんとうに、アイツの態度だけはむかつくよ。」

おそらく漢字で書くと“業が沸く”なのでしょう。
なかなか思うように物事が運ばずに腹が立ってイライラするという意味で “業を煮やす”という言葉が標準語にありますよね。きっと元は同じなのでしょう。


【コーコ】タクアン
例)「やっぱりおばちゃんの浸けたコーコが一番じゃな。」
訳)「やっぱりおばちゃんの浸けたタクアンが一番だね。」

なんと北海道でもタクアンを御香香(おこうこう)と言うんだそうですね。他にも石川県・静岡県・山口県などでも同様に“こうこう”と言うそうです。
一方でもっと岡山県に近い四国では“こんこ”なんだそうですよ。


【コウジク、コージク】偏屈で頑固
例)「あのオヤジャあ、ほんまコージクじゃけん、なにゅーゆーてもおえんわ。」
訳)「あのオヤジは、ほんとうに頑固者だから、何を言ってもダメだな。」

津山のような田舎で、農業一筋にやってきたような戦前生まれのおとうさんにはコウジクな人、多いですよね。


【こかす】倒す、転がす、こけさせる
例)「立てれにゃあこかしときゃーえーけん。」
訳)「立てられないんなら転がしとけばいいから。」

関西から西の地方で使われているようですね。
辞書にも載っていますので、標準語としては使われなくなった古い言葉なのでしょう。
逆に“立てる”ことを“立てらかす”と言うように、津山弁には何かを働きかける場合、“~かす”が付くことが多いような気がします。


【こしらえる】身ごしらえ
例)「早うこしらえんと置いてくで。」
訳)「早く身ごしらえしないと置いていくぞ。」

物を作ったりする場合は標準語でもこしらえると言いますが、着替えて出掛けることは“身ごしらえ”ですよね。
津山弁では“身ごしらえ”はあまり使うことはなく、“こしらえる”です。


【こまい】小さい
例)「いくらなんでもこりゃあこま過ぎよー。」
訳)「いくらなんでもこれは小さ過ぎるだろう。」

“こめー”とも言います。
氷下魚(コマイ)という魚がいるそうですが、まったく関係ありませんね。
こちらも調べてみましたが何の情報も得られませんでしたので、岡山県独自の言葉なのでしょうか?
標準語でも“細かい”という言葉はありますので何らかの関係はありそうな???


【こらえる】我慢する、許す
例)「後生じゃけん、どうにかこらえてつかぁーさい。」
訳)「後生だから、どうにか許してください。」

最近は“耐える”“我慢”などが主流にはなっていますが、この言葉も古い標準語ですね。でも使われる頻度が減っただけでまだ標準語と言ってもいいような。
津山では現在もごく普通に年齢にも関係なく使っていますので、方言と言ってもいいでしょう。


【ゴンゴ】河童
例)「昔ぁ~、吉井川にゃゴンゴが住んどったんじゃ。」
訳)「昔は、吉井川には河童が住んでいたんだよ。」

どうも河童の事を“ゴンゴ”と呼ぶのは津山だけ、しかも吉井川流域の人だけのようです。
実際、自分も津山市の夏のイベント“ごんごまつり”が開催されるまで“ゴンゴ”という言葉は知りませんでした。
ちなみに“平気”なことを強調する際に“への河童”などと言いますが、“へのゴンゴ”という言い回しはしません。また助平な人の事を“エロ河童”といいますけど“エロゴンゴ”という言い回しもしませんよ(笑)。

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津山弁講座 | コメント:(3) | トラックバック:(0) | 2012/04/29 23:15
コメント:
No title
こんばんは
ふらーっと来たんですが
津山の言葉とは知らずに使ってるもんですね

全国共通でないのが 以外に多いかったです
Re: No title
> 津山の言葉とは知らずに使ってるもんですね
> 全国共通でないのが 以外に多いかったです

そうですね。
津山弁はイントネーションが標準語に近いので、語尾に「じゃ」とか「けん」が付くだけの違いで、ほとんど標準語と同じだと思っていたんですが、調べてみると予想外に津山(岡山県)だけで使われている言葉ってあるんでビックリしました。
No title
生まれも育ちも岡山県津山市(現)の人間です。あまりにも懐かしい言葉が並んでいるのでニヤニヤしてしまいました(笑)

小さいことを【こまい】というのは、私が覚えている限りでは物理的に小さい物の他に【子供の頃、小さい子】も指しますね。例として【儂のこめー頃は……】【こんなこまい子がおせげになって】とかいう感じで。あ、【おせげ】とは大人びた事、主に女の子が少女らしくなってませてきたことで使います。あと、子供に向けて【ペットの死】をわからせるときに【○○はのうのうさんになってぼうちへ行った】という優しい言葉がありますよ。要は死んで遠くへ行ったという意味ですが、この言葉だと子供心にもショックは少ないと思います。日常的に使っていた言葉なんで関西に住んだ方が長くなった今でも出ますね……いつまでも外にいる飼い猫に向かって【ドアしめるで、はよう入りんさい】って言って見たり、子供にも【用意をはようしんさい】っていってみたりw

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