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この夏はゴーヤで乗り切ろう

この夏はゴーヤで乗り切ろう夏の食材として、最近は“グリーンカーテン”としても使われることも増えてきたゴーヤ。
沖縄料理のゴーヤチャンプルーが有名ですよね。
本来の和名は「ツルレイシ」というのですが、近年は「ゴーヤ」「ニガウリ」と呼ぶのが一般的なようです。

ツルレイシ=ゴーヤは熱帯アジアが原産地の植物で、日本では南九州や沖縄などの暖かい地域で栽培されてきましたが、近年はもっと広い地域でも育てられるようになりました。

もっとも栽培が盛んなのは沖縄県で、全体の生産量の約三割を占めているそうです。
この沖縄県での呼び名が「ゴーヤ」もしくは「ゴーラ」なので、これが全国的に広まったんでしょうが、熊本県をはじめとした九州では「ニガゴリ」と呼ぶのが主流で、鹿児島県本土や長崎県の一部では「ニガゴイ」、奄美大島では「トーグリ」というように、地域によって様々な呼び名があるようですね。

沖縄や九州ほど暖かくなくても、梅雨以降の陽射しが強くて気温も高く、雨も十分に降る時期であれば日本全国どこでも露地栽培が可能です。
収穫を目的として栽培もされますが、室内の温度を下げる効果を狙ってのグリーンカーテンとして、日当たりの良い建物の壁際で育てるケースも増えています。

ゴーヤは虫がついたり病気にもなりにくく、水さえしっかりとあげればあまり手をかけずとも育ってくれます。
ゴーヤは結構大きく育ち、4~5mほどにもなりますので、それを考慮したサイズの添え木(及びネット)を用意してやる必要があります。また、大きく育つとかなりの重量にもなりますし、台風などの強風にあおられることも考えて、プランターや鉢植えの場合はしっかりと固定してあげてください。

先程も触れましたが、かなり大きく育つので植える場合は株と株の間隔は1m以上は開けましょう。グリーンカーテンが目的ではなく、収穫が目的ならば2mは開けてあげるのが普通のようです。
一株当たり必要な土の量は最低でも約80リットルですので、できるだけ鉢植えではなく大きめのプランターなどを利用したほうがいいですね。

ゴーヤの実収穫目的で栽培した場合はもちろんですが、グリーンカーテンが目的の場合でも実は出来ます。
収穫の適正時期は品種によって多少の差がありますが、花が開花してから約二週間後。実の表面のイボが膨らんできたらちょうどいいタイミングです。

収穫するタイミングを逃してしまうと実の色が薄くなってきて黄色く変色します。
しかしこれは腐ってしまったわけではなく、熟した本来の姿なんですね。
ご存知の方も多いと思いますが、ゴーヤは育ちきらない実を早摘みして食べているわけですね。

黄色く熟した実はゴーヤ独特の苦味が減り、種が赤い膜に包まれた状態になります。
黄色くなった実をそのまま放置しておくと、実の先端(茎の反対側)が裂けて(破裂して)種が顔を出します。
ゴーヤはこの種を野鳥たちに食べてもらうことで、糞と一緒に他の地で繁殖出来るわけです。

この種の赤い膜状のものは野鳥だけでなく人間も生のままで食べる事が出来ます。
ゴーヤの苦いイメージとはまったく違って、甘くてフルーティーな味わいが楽しめますよ。お子さんのオヤツなんかにするといいんじゃないでしょうか。
ちなみにこの状態の黄色い実…といっても、果肉のほとんどは種のまわりに凝縮して赤い膜状になってるので、ほぼ皮といっていいんですが、こちらはゴーヤのシャキシャキ感が無くなって柔らかく、すごく苦い!食べられないことはないですが、同じ苦いなら早摘みした緑色の物を食べたほうがいいでしょうね。

ゴーヤの実は早摘みしたものを食べているわけですが、実だけではなく他の部分も食べることができます。
先程の熟した実の種の赤い膜もそうなのですが、それだけではありません♪

早摘みした実の種のまわりにはワタがありますが、コレみなさん生ゴミとして捨ててます?
ゴーヤの種やワタには、“共役リノール酸”という成分が豊富に含まれていて、血液中の脂肪が脂肪細胞に取り込まれるのを抑え、また、脂肪細胞の中から脂肪が出て行くのを促進する効果があるんだそうです。
これはちょっと女性にとっては見逃せない効能ですよね?!

ちょっと面倒くさいですが、種とワタを分けて生のまま食べてみてください。全然苦味がありません。
そのままでもいいんですが、せっかくなので天ぷらや唐揚げなどにしてみてください。美味しいですよ♪
(揚げ物にする場合は、クッキングペーパーなどにくるんで、一日程冷蔵庫に置いておくと水分が取り除けていい具合ですよ。)
実からワタを取り外したそのまんま塩コショーして片栗粉か小麦粉をまぶし、フライパンで焼くだけでもOKですね。

葉っぱも食べられます。
葉っぱも実と同じくらい苦味があるので、苦い物が好きな方にはオススメ。
天ぷらにすると苦味が抑えられて食べやすいですよ。
胡麻和えや酢味噌和え、おひたしなどもいいですね。暖かい白飯やお酒のアテにすごくいいですよ。

種を一週間ほど乾燥させて炒って塩を振るだけでもオツマミになりますよ。

ゴーヤはキューリの10倍とも言われるほどのビタミンCが含まれている健康野菜です。
一般的にビタミンCは加熱すると壊れやすいものなのですが、ゴーヤの場合は壊れにくい特徴があるんだそうですよ。
ゴーヤ独特の苦み成分である「モモルデシン」は、肝機能を高め血糖値を下げる効果があり、更に胃液の分泌を促して食欲を増進させる機能もあるので、夏バテ予防にもってこいですね。

今年の夏はゴーヤのグリーンカーテンで節電、ゴーヤを食べて夏バテ知らずで過ごしませんか?

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野菜・果物・山野草 | コメント:(4) | トラックバック:(0) | 2012/07/20 20:07
コメント:
勉強になりました。。
太字の文我、区役所の取り組みで
「グリーンカーテン・・節電」で苗をもらいまして
スクスク育っています。
こんなに「食べ方」あるとは驚きでした。
まだ実はなってませんが、もし収穫できたら
色々と試してみますね!!

楽しみが倍増しましたよ!!!
No title
こんばんは
ゴーヤは、立派なグリーンカーテンになりますね!
ウチの嫁さんは、ゴーヤ嫌いなので不採用ですが・・・笑
Re: 勉強になりました。。
壱ママさん、コメントありがとうございます。
節電が叫ばれているこの夏、ただ一方的に節電に協力しろというんじゃなくて、苗を配布するという区役所の取り組みはいいことですね!
しかも育ててグリーンカーテンにするだけじゃなく、収穫して食べる楽しみがあるゴーヤをチョイスしたのはナイスだと思いますよ。
Re: No title
streamさん、コメントありがとうございます。
そうですねー、ゴーヤが苦手なのにゴーヤを育てるのは…ですよね。
グリーンカーテンに適した植物は他にもいろいろとありますが、アサガオは収穫して食べることが出来ないし、ちょっと葉と葉の間が開いてしまいます。
オススメ野菜はカボチャ。カボチャでグリーンカーテンを作ると空中にカボチャの実がぶら下がって見た目も楽しいですよ。
※実が育つと結構な重量になるので、ガラス窓の前は避けてくださいね。

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