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愛しの座敷わらし 【小説】

愛しの座敷わらし」 荻原 浩:著『愛しの座敷わらし』/著者:荻原浩/出版社:朝日新聞出版/発行:2008年

主人公の高橋晃一は不器用で出世の見込みない平凡なサラリーマン。家族間のコミュニケーションがうまく行っておらず、お互いの悩みや想いを理解できずにギスギスとした関係だった。そんな一家が晃一の左遷により、田舎に引っ越すことになる。晃一は「どうせなら本格的な田舎暮らしを」と、昔話に出てくるような古民家を借りるが、実はその家には座敷わらしが住んでいた…ところからストーリーが動き始めるお話です。

話の序盤を読んで、作品のタイトルから「あー、この上手くいっていない家族が座敷わらしと出会うことで幸せな家庭になるというお話なんだなー?」と想ったら、やっぱりそのとおりのお話でしたよ。予想どおりのお話で良かったというか、安心して読み進められました。
この本を読んで一番意外だったのが、座敷わらしが男の子だったこと。個人的なイメージでは女の子だったんですけど、座敷わらしにもいろいろいるってことですかね。

初めて出会った座敷わらしに対する家族それぞれのリアクションですが、座敷わらしを怖がらず友達になろうとする息子、怖がって自分の部屋で眠むれなくなる娘とか、それぞれのキャラクターの反応が違って面白かったです。
都会の人が初めての田舎での生活に戸惑いながらも徐々に馴染んでいくように、この家族もだんだんと座敷わらしに慣れていくんですけど、荻原さんの読みやすい文章と分かり易い話の展開でスラスラと読むことができました。決して派手な展開などは無いんですけど、テンポ良く進行していくストーリーに牽かれて、気づいたら一気に読破していました。

幸福行きの切符を手にしただけでは幸福にはなれず、手に入れた切符を持って列車に乗ることで初めて幸せにたどりつくことができます。この家族も“座敷わらし”と出会い触れ合うことで、ひとりひとりが何かを感じ、行動したことで、ささやかながらも大切な“家族の絆”という幸福を手にすることができました。
“座敷わらし”に限った事じゃなくて、何事でもただ座っているだけでは何も変わらない。幸せを求めるならば自分から行動をして・働きかけて・頑張ってようやく手にできるものだと改めて感じさせられました。

ほのぼの暖かで、ちょっと笑って、ちょっとホロリともさせられる。ラストの締めも良くて、暖かな気持ちにさせてくれる読後感。小説を読んだというよりも質のいい児童文学を読んだような、そんな気分にさせてくれた一冊でした。


さて、そんな「愛しの座敷わらし」が水谷豊主演・和泉聖治監督で映画化されることになりました。
公開は2012年GWだそうです。ちょうど後1年ですね。
水谷さんと言えば近年は「相棒シリーズ」の印象が強く、この話の主人公とは重なる部分は無いんですけど、上手い役者さんですからきっと大丈夫、楽しみです。

映画.com 「水谷豊「愛しの座敷わらし」で29年ぶり単独映画主演」(2011/04/27)

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作品紹介 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2011/04/28 15:22
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