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棚田オーナーになりませんか

下高末棚田保全組合棚田オーナー制度ってご存知ですか?

棚田オーナー制度とは、以下のような制度のことを言います。
・地域の非農家や地域外住民にオーナーになってもらう
・一定区画の水田を割り当て、会費を徴収する
・収穫物等をオーナーに手渡す
多くの場合は、田植え・稲刈りなどの農業体験やその他の田舎ならではの体験イベントを催して、オーナーが参加できます。

オーナーになる一番のメリットは、作られた農地が明確で、混じりけのないお米が手に入ることでしょう。
自分に割り当てられた農地をその目で見て、自分でも田植えや稲刈りなども体験するわけですから、これほど安心できるものはありません。
スーパーなどで販売されているお米よりも費用は割高にはなりますが、それだけの価値はあるでしょう。

では、オーナーを募集する側=農家にとってこの制度のメリットはどのようなものがあるのでしょう?
まず、なぜ休耕田が増えてきているのかというところから考える必要があります。

農村の過疎化・少子高齢化によって若い働き手が少なくなり、平地よりも大変な棚田で耕作する人が減少したためというのも大きな理由ですが、現在の社会では、米作りでは“ろくに儲からない”ので、会社に就職して給料をもらった方がいいという状況があります。

耕作する農地面積の規模や耕作にかける手間暇、栽培する品種などによっても違ってきますが、小規模な土地だけでは費用に対してトントンか赤字になってしまうという話を聞きます。
これでは自分が食べるだけのお米を作るだけになったり、米作りはやめて購入する側に回ってしまっても不思議ではないと思います。

そこで棚田のオーナーを募集して、通常の卸値よりも高値で米を買い取ってもらうことで、農家は一定の収入を確保することが出来るようになるんですね。

“農家に収入を。オーナーには安心・安全で美味しいお米を”
棚田オーナー制度って、なかなか意義のあるシステムだと思いませんか?

このような取組みは全国各地で行われていて、岡山県内にも棚田オーナー制度を取り入れている農村があります。

『湯の里米づくりオーナー制度』 岡山県英田郡西粟倉村長尾地区
『下高末棚田保全組合』 岡山県小田郡矢掛町美川地区下高末

上のふたつはネット検索をして見つかったもので、もしかしたら専用HPの無い小規模なものが他にもあるかもしれません。

棚田オーナー招き収穫祭 矢掛

 都市部の住民に米作りを体験してもらう「棚田オーナー制度」を進める岡山県矢掛町下高末地区の下高末棚田保全組合は9日、オーナーを招いた稲刈り収穫祭を同地区で開いた。

 岡山、倉敷市などからオーナーやその家族約60人が訪れた。片山幸一組合長が「耕作放棄地が多い中、皆さんの協力で米作りができた。今後も力を合わせて頑張りましょう」とあいさつした。

 親子らは6月に田植えをした田んぼ約6アールで稲刈りを体験。黄色く色づいた稲穂を汗だくになりながら鎌を使って丁寧に刈り取っていった。

山陽新聞 棚田オーナー招き収穫祭 矢掛(2012/09/11)

このような取組みは生産者側・消費者側の双方にとって魅力のあることです。
“棚田”のほうが都会で暮らす人にアピールしやすいと思いますが、棚田にこだわらず自然環境の良いのどかな農村であるならば、どこでも似たようなオーナー制度を取り入れてみては?とも思いますね。

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農業 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2012/09/12 18:04
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