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韮(ニラ)

ニラの花あの独特の匂いを持つ野菜「ニラ」。
中国西部が原産ですが、古事記にも記述があるほど古くから日本国内にも存在していたようですね。
※当時は“加美良(かみら)”や“久々美良(くくみら)”など、“みら”と呼ばれていたそうです。

しかし古くからある割に、ニラは戦後に中華料理が一般的に食べられるようになるまではポピュラーな食材ではなかったみたいです。
動物性の食べ物を禁止していた仏教において、臭いの強い野菜類も食べることも禁止していました。それらは“五薫(ごくん)” -五種類の臭いの強い野菜- と呼ばれていたのですが、ニラもその内のひとつに入っていたことも、あまり食べられていなかったことに関係ありそうです。

ニラ独特の匂いの元となる成分「アリシン」はビタミンB1と結合することで体内への吸収性を良くしてくれ、疲労回復・代謝機能と免疫機能を高めてくれる効果があります。
ニラレバ炒めなど、スタミナ料理にニラが良く入っているのはこの効果の為ですね。

他にもベータ・カロチンやビタミンA・ビタミンC・カルシウム・リン・鉄などのミネラルが多く含まれている健康食材で、整腸作用もあります。

そうはいっても社会人にとって、特に女性の方は臭いが気になるところでしょう。
緑茶・牛乳、・梅干し、ショウガ・シソ・パセリなどのハーブ類には強い消臭効果がありますので、食事の際に一緒に摂るとか、翌日の朝食時に摂ると大丈夫です。
また、茹でると匂いが薄れるのでお吸い物なんかいいでしょうし、軽く湯がくだけでも匂いを抑える効果がありますよ。

ニラは3月に種蒔きをしたら一年目は収穫せずに育てます。翌年の4月頃から葉が伸びて20cm以上になれば収穫できます。
収穫の際には根元から3~4cmほど残して詰んでください。そこからまた葉が伸びてきて、2~3週間もすればまた収穫できますよ。
ニラは多年草なので一度植えたら3~4年は同じ株で収穫が出来ます。冬は枯れてしまうのですが、地中では元気で、また暖かい春になると新しい芽を出します。4年目を過ぎると、そのパワーに衰えが出てきますので新しいモノを植えるとよいでしょう。

ニラの種ニラは白く小さな花をたくさんつけますが、花が咲くと株が弱って葉が伸びにくくなってしまいます。収穫だけが目的ならばツボミのうちに摘み取ってしまうのが良いでしょう。

花が散った後には小さな黒い種が出来ます。
花を全部詰んでしまうのではなく、白い花を楽しんで、そのあとに出来る種を収穫して増やすのもいいでしょう。

ところで、ニラを日光に当てずに栽培すると黄色いニラになります。
これは「黄ニラ」または「もやしニラ」と呼ばれ、通常のニラに比べて柔らかくてほのかに甘みがあり、香りは淡く上品なもので、淡い黄色が料理を彩り柔らかでありながらシャキシャキとした食感が愉しめる高級食材として流通しています。

この黄ニラ、全国で岡山県が生産量1位で、全国の7割ほどが岡山県産のものなのだとか。
岡山県では、2009年から『黄ニラ祭り』を開催したり、黄ニラを使った料理コンテストを開いたり、鍋料理などでの需要が多い冬・黄ニラの最盛期が2月ということから、 “にっこり、いいニラ”のごろ合わせで2月12日を『黄ニラ記念日』に認定しています。

黄ニラには、「美肌効果」「ガン予防→活性酸素が抑制できる」「記憶力がアップ→脳年齢が若返る」「血液サラサラ効果→動脈硬化が予防できる」といった効能があるアホエンという成分が含まれています。
記憶力向上にも役立ってくれるにも関わらず、その名前がアホエンって…(笑)。
まぁ、アホな名前なのに記憶力に良いってことで覚えやすいんですけどねー。

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野菜・果物・山野草 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2012/10/08 23:23
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