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天狗のウチワ・ヤツデ

ヤツデの木厚手でツヤの有る大きな手をひろげたような形の葉を持つヤツデ。

自然の中よりも、庭木として園芸用に育てられているものをよく見かけますね。古い駅の傍らにもよく植えられていたりもするようです。

日陰でもよく育ち、手入れもあまり要らない栽培が比較的ラクチンな植物で、昔は疫病を追い払ったり魔よけになると考えられていたことから田舎の家の庭の隅や便所の横に植えられていたりします。

この木は、天狗の羽団扇(てんぐのはうちわ)とも呼ばれていますが、これは天狗が持っている羽根で作られたウチワによく似た葉っぱを付けることからなのはひとめみれば納得いきますよね。

ヤツデという名称から、手のひら状の葉が八つに分かれているのかと思いきや、八つに分かれているものなく、七つか九つに分かれているのだそうです。
調べてみたところ、この場合の“八”は数を表したものではなくて、数が多いという意味で使用されているのだとか。ひとつ勉強になりました。

ヤツデの花ヤツデは晩秋(11月~12月)に花を咲かせる数少ない植物です。
この季節になると花粉を運んでくれる虫達の多くは居なくなっていますよね。でも、花を咲かせる植物=ライバルが少ないので、この季節でも活動しているアブ等の昆虫に大人気。受粉に困ることは無いようです。

受粉と言えばヤツデの花はちょっと変わったシステムです。

最初にツボミが花開いて雄しべが伸びて蜜を出して虫達を誘い込みます。この状態では花の中央に有る雌しべは成長しておらず、受粉する事はありません。この時期を雄性期(ゆうせいき)と言います。

雄性期が終わり、雄しべと花びらが散って蜜も止まり、今度は花の中央に有る雌しべが伸びてきてまた蜜を出して虫達を誘います。この時期を雌性期(しせいき)といいます。

つまり、ひとつの花でのおしべの花粉がその雌しべに受粉する近親交配が起きることはあり得ないシステムになっているんですね。
近親交配をすると性質の劣った子孫ができる可能性が高くなるので、これはとても優れたシステムですね。
同様の仕組みの花を持つ植物は他にもありますが、ヤツデは花の形状変化がわかりやすいですよ。

ヤツデの葉ところでヤツデの葉を乾燥させた「八角金盤(はっかくきんばん)」という生薬があります。
鎮咳、去痰、リウマチや神経痛などに効果がありますが、間違っても服用はしないように。使い方はお風呂の入浴剤として入れるそうです。
ヤツデの葉にはサポニン系の毒が含まれています。服用してしまったら、嘔吐・腹痛・下痢・胃腸粘膜がただれるなどの症状を起こしますのでくれぐれもご注意を。

しかし、昔の人はこのヤツデの持つ毒を蛆殺しなどに利用していたんだそうです。
古い家の便所脇などにヤツデが植えられているのはそのためです。

アロエやシュロなどもそうですが、古い家に植えられている樹木は単なる観賞用としてだけではなく、生活に役立つものが植えられていたんですね。

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花・草・樹 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2012/11/22 23:05
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