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ノロウィルスに注意

なんだかこの冬は例年に比べて異常にノロウィルス患者が発生しているようですね。
昨日はお隣の広島県で給食弁当による19736人もの集団食中毒がノロウィルスが原因と発表されました(発生自体は昨年12月です)。
その他にも全国各地の医療機関や施設などで集団感染が発生、抵抗力の低いお年寄りがお亡くなりになったという報道もあります。

都道府県別での発生件数をまとめたものを見ますと、一番多いのが愛媛県の2570人。
以下順に香川県・大分県・鳥取県・宮崎県と続いていて、どうも西日本での発生数が多いように見受けられます。

岡山県でも昨年の11月8日付で“食中毒(ノロウイルス)注意報”が県より発令されていますが、これは県指定の54の医療機関で、1施設当たりの感染性胃腸炎の平均患者が10月29日~11月4日の1一週間で5.958人と、増加割合が2週連続で前週を1割上回ったため。

ノロウイルスが原因と思われる集団食中毒は仕出し屋・学生寮などでの5件が報告されていて、現在もノロウイルスによる感染性胃腸炎の警戒水準は最高の「レベル3」を継続中、大流行(パンデミック)の懸念もされています。

ノロウィルスは2006年から2007年にかけての冬に、当時で過去最悪と言われる1000万人規模の患者数を記録して以来は減少傾向にあったのですが、この冬はそれに匹敵する患者数が予測されているそうです。

食中毒だけでなく、感染症も全国的に多発しているようですのでみなさんも十分に注意をして下さい。

ではノロウィルスとはどのような病原体なのでしょうか。

ノロウィルスの特徴
・ウイルス粒子は直径 30-38nmの正二十面体で、ウイルスの中では小さい部類
・人体内でしか増殖いないので、実験室での増殖させる方法が見つかっておらず研究が遅れている
・そのため2013年現在は、有効な抗ウイルス薬が見つかっていない

・主な感染経路は経口感染で、ウィルスに汚染された食品や水を口にすることで感染する
・感染者の嘔吐物や糞便の飛沫での感染
・それらが乾燥したものからウィルスが空気中に漂って空気感染も

・感染すると十二指腸から小腸上部で増殖、伝染性の消化器感染症(感染性胃腸炎)を起こす
・発症すると激しい苦痛に襲われ、十二指腸潰瘍を併発することも稀にある
・主な症状は、突発的な嘔吐・下痢・発熱
・通常は1~2日で回復し、後遺症が残ることもないが、免疫力が低い高齢者や幼児は長引くことも
・感染しても風邪とよく似た症状がでるだけだったり、まったく症状が出ないこともある

んん~、なかなか手ごわい相手のようです。
人間の体内でしか増殖しないので実験用のウィルス培養が困難なことで研究が遅れていることと、感染しても発症しないこともあるというのが困りものですね。

とりあえず今できること、感染の予防を徹底するしかありません。

・感染の自覚が無くても、食品を扱う人は手洗いを十分に行う。(アルコール消毒には耐性がある)
・料理器具や食器は熱湯消毒や塩素系漂白剤による消毒を行う
・食品は85度以上で1分以上の加熱をすれば安心
・感染者の世話をする場合は手袋とマスクは必須で、作業後はこまめに手洗いをする
・使用したマスク・手袋・エプロンなどはビニール袋に入れてしっかりと密閉する
・症状が回復しても1週間ほどはウィルスが排出されるので、回復後も手洗いや消毒に気を配る

なんでも某TV番組で、『感染しても病院には行かないように。現在有効な薬は無いので医者に行っても無駄だし、外出することでウィルスを巻き散らすことになるので』というような内容の報道をしていたそうですが、ちょっと信じがたい間違った報道です!

素人が症状だけからノロウィルスによる感染症なのか、あるいは別の病気なのかを判断するべきではありません。ノロウィルスによる感染症では無かった場合は処置が大きく遅れてしまうことになります。
また特効薬が無いにしても、診断を受けて担当医師から的確な指示を受けるべきで、素人判断で対処するのは危険です。

“外出することでウィルスを撒き散らしてしまう”という点については、出掛ける前にトイレは済ませ出来るだけ外出先で用を足さなくてもいいようにして、しっかり手洗いをし、清潔な服装に着替えてマスクを着用。できることならバスや列車などでは無く自動車を利用することでウィルスの拡散は抑えられます。

まずはシッカリと予防を心がけ、もしも感染したと思ったら早急に病院へ行きましょう。

岡山県 ノロウイルスに気をつけましょう!

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岡山で暮らす | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2013/01/08 23:53
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