ヨモギで美味しく健康に

陽当たりの良いところなら道端・畦・荒地などどんなところでも生え、踏みつぶされても葉が千切られても枯れることなく元気に繁殖します。
日本国内全エリアのどこでも見ることが出来、中国や韓国にも分布しています。
またヨーロッパでは近種の「ニガヨモギ」や「オウシュウヨモギ」などがあり、ハーブとして親しまれていて、リキュールの原料として使用されていたりもします。
ヨモギ餅など食用にされるのは、3月から5月頃の春の若い芽(葉)です。
大きく育った姿はあまりなじみが無いかもしれませんが、秋には1mほどに成長し花を咲かせます。
このヨモギの花の花粉はブタクサ同様、秋に発祥する花粉症の原因となるそうです。
ヨモギは多年草で、地表の部分が枯れても株は生きていることと成長が早いことを活かして、道路工事などで山や斜面を切り開いた際に崩れたり表土が流出するのを防止するために、ヨモギの種を含んだ土を吹き付けて土壌の固定に活かすこともあります。
お灸に使用するモグサはヨモギの葉を乾燥させて、葉の裏側にある綿毛を採集したもの。
葉には止血作用など様々な効能があって、漢方では艾葉(がいよう)と呼んで生薬として利用されています。
ヨモギの主な効能には止血作用の他に、浄血作用でアレルギーや高血圧に有効、発癌抑制因子を増加させて癌細胞やウイルスを阻止、血中コレステロールを低下、食物繊維はホウレン草の3倍、クロロフィルと言う成分は食物繊維の1/5000のサイズで、小腸絨毛の奥に蓄積するダイオキシン・残留農薬・有害金属(水銀、鉛など)といったものを取り除く効果もあるとのこと。
ニキビ・汗疹(あせも)・アトピーなどの皮膚疾患にも有効、冷え症改善効果もあるそうです。

指先でつまんで簡単に切れる(千切れる)ものがよく、固いものや赤っぽくなっている部分は取り除いてください。
ヨモギは独特の香りが強くアクも強いので大量には入れないようにしましょう。少量でも食物繊維は十分にあり、薬効成分も多く含まれていますよ。
下処理として沸騰させたお湯に塩・重層を入れ、約2分茹でて冷水に20分程度さらしてアク抜きをしてください。新芽だけならばアクはほとんど無いので重層を入れなくても大丈夫でしょう。
天ぷらにする場合はこのアク抜きは不要で、衣をつけて素揚げするだけでOKですよ。
お浸し・和え物にするなら、下ゆでしたものをサッと塩茹でして和えます。
ヨモギ餅を作るにはみじん切りにしたものかペースト状にしたものを使用します。
蒸したもち米の状態のときに加えてから餅つきをすると餅の生地全体がまんべんなく緑色になりますよ。
他の食べ方には、味噌汁・吸い物・スープに少量入れて具材にしたり、ペースト状のものをジャガイモのポタージュに混ぜ込むのもいいですね。
田舎ならどこでも入手できるヨモギ。
天然の春の食材であり薬草を美味しく食して健康に。これも田舎の春の楽しみ方のひとつですよね♪
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