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パワードスーツで農作業

説明しよう!
パワードスーツとは、人間の体に装着することで筋力(パワー)を補助したり、体の負担を軽減する強化外骨格装置のことである。

パワードスーツという概念とその名称を有名にしたのはロバート・A・ハインラインの「宇宙の戦士」という小説。「スターシップ・トゥルーパーズ」と言うタイトルで映画シリーズ化され、パワードスーツは3作目の映画に登場しています。
同様の物がジェームス・キャメロン監督の映画「アバター」に登場してますので理解していただけるかと思います。ここで登場するパワードスーツは兵器や重作業用機械として造られているので、体の動きをトレースするロボットと言ったほうがふさわしいほどに大型で、相当な高額なシロモノになってしまうので現実的ではありません。
これもジェームス・キャメロン監督の映画ですが、「エイリアン2」に登場したパワーローダーのほうが現実のユンボやフォークリフトの延長線上のデザインで現実味が有りました。


日本の農家では若手の担い手が少なくなり、高齢化が進んでいます。
趣味程度に行う農作業なら自分の体調と相談しつつマイペースにのんびりとやればいいんですが、農業で生計を立てようとしますとそうはいきません。老体に鞭打って、曲がらない腰を曲げて、長時間作業は普通にありますし、肥料や収穫物の運搬はかなりの重労働。
そんな農家を助けるべく、農作業用パワードスーツの開発が進んでいて、実用レベルの所まで来ているようです。

和歌山大学システム工学部が開発を進めている農業用パワーアシストスーツの実証実験が和歌山県かつらぎ町で、農業関係者ら約200人が集まる中行われたそうです。
同大学のスーツは、装着者の関節の角度や靴底にかかる力などを計測したデータを使い、作業姿勢が変化しても、常に装着者の関節にかかっている力を正確に算出できるようにしており、手足にセンサーを付けずに済み、装着が簡単でわずらわしさがないことが特徴とのこと。
スーツの重さは11.5kg、最長1時間の稼働が可能ですが、最終的には重さを10kgにまで軽量化、稼働時間も2時間にできるよう、開発を目指すそうです。

「国産まるかじりネット」重い荷物も軽々と パワーアシストスーツ披露(和歌山・かつらぎ町)(2011/05/20)

10kgといえば結構な重量です。装着している間はパワーアシストが有るので問題ないのでしょうが、農地までの運搬などチョット大変かも。もっと軽量化が必要なんじゃないかなぁ?なんて思います。まだまだこれからの技術なのかと調べてみましたら、他にもありました。


「日刊工業新聞」両毛ものづくりネットワーク、農作業の負担軽減する補助装置開発へ(2011/02/03)

上の記事では、装置の重量・どの程度の負担を軽減できるかなど研究開発中のためか書いてありませんが、参考写真を見る限り、観た目はこっちのほうが好きですねー。


こんなのもありました。
「農研機構」つらい腰曲げ作業を軽労化(2011/05/17)

パワーアシストというよりも体の負担の軽減を目的とした装置ですね。この機能に特化するならもっと軽量な素材を使ったほうがいいんじゃないの?などと思っていたら見つけました!


「Garbagenews」身体の負担を軽減する筋力補助装置「スマートスーツ・ライト」が震災復旧作業で効力発揮(2011/05/06)

こちらは「パワードスーツ」の機能によって、人の力にパワーをプラスするのではなく、楽に作業が出来るように補助する装置。既に東日本大震災の被災地復興作業に簡易バージョンの試作品が導入され、実績を上げています。
他の物に比べて機械的でないのが一番の特徴で、装置と言うよりコルセット的。金属パーツも少なく、スマートで軽量なのが見ただけでも分かります。「スマートスーツ」という名前が本当にしっくりきますね。

機械的なカッコよさは有りませんが、機能的な美しさを感じます。機械パーツが少ないので価格もかなり抑えることができそうですし、すぐにでも実用できるレベルですね。
これなら農作業などの労働以外だけでなく、体力の衰えた人が日常生活をする上でも役立ってくれそうです。
イチオシ!

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農業 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2011/05/27 13:29
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