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あじさい寺 大聖寺

あじさい寺 大聖寺

6月も終盤となり、美作市にある“あじさい寺”「大聖寺(だいしょうじ)」の紫陽花の花が見頃になるこの時期は、“あじさい花祭り”と“あじさい七夕祭り”(今年は6月16日~7月8日)が並行して開催されているということで訪ねてきました。

大聖寺の寺伝によりますと、天平10年(738年)に聖武天皇の勅命で行基が開山。五院・十八坊を誇り山岳仏教の聖地として“西の高野山”と称された隆盛の地だったのだそうですが、秀吉の播磨上月城攻めの兵火によってほとんどの塔堂が焼失してしまったそうです。
慶長9年(1604年)頃、津山藩初代藩主・森忠政は津山城築城に際して、城主祈願所として現在の本堂不動院・本坊・客殿などを再建したと伝わっています。

寺の敷地内には約1万株の紫陽花が栽培されていて「あじさい寺」と呼ばれているのですが、同時に冬場は南天の名所でもあることから「福寿難転(南天)寺」とも呼ばれているそうです。


茶店
駐車場に車を停めると、一人のオトウサンが近寄ってきて、駐車料金と入山料(祭りの期間中のみ必要)の説明をしてくれたんですが、それに加えて「お兄さんも撮影会に参加しに来たん?」とニコニコと訪ねてきます。
話によると、ちょうど本日(6月30日)は、紫陽花をバックにしたモデルさんの撮影会と、岡山大学生の方の
フルート演奏が行われているんだとか。

駐車場からお寺へと坂を登って行くとスグに茶屋があります。
ここで駐車料金+入山料(内拝券付)=1000円を支払うと、パンフと駐車料金の領収書と本堂で使用する内拝券に加えて短冊を渡されます。
この短冊は“あじさい七夕まつり”で飾っている笹に吊り下げるモノ。この茶屋から少し進んだところにある席で願い事を書いて吊るしてもらいます。

参道蓮池と多宝塔
参道には色とりどりの短冊が下げられた笹がズラーと立て並べられていて、七夕ムード満点です。
ちょっとどんな願い事が書かれているのか拝見したところ、健康に関係したことや家族の幸せを願うものが多い印象でした。
やっぱりお寺ってことですので、我欲強い願い事(物欲・金銭欲など)は見かけられませんでした。

本坊手前にある蓮池。
この池奥に見えるのはこの寺名物の多宝塔。この塔を中心にして『心』の字に紫陽花が植えられているんだそうです。
この塔が大聖寺敷地内の豊かな自然と調和していて、写真を取る際にこの塔をアングル内にいれると、いいアクセントになってくれます。池の蓮の花が見ごろになるのは7月末~8月頃ですので、そのころに訪れるのも良いでしょうね。


この寺のシンボル 大イチョウ
蓮池から本坊の方を見るとツインになった大きなイチョウの木が観えます。
この木は、小説家・吉川英治が『宮本武蔵』を執筆する際に、沢庵和尚に宮本武蔵が吊るされる千年杉のモデルにしたと言われています。
(小説内には“大聖寺の鐘が鳴る”で始まる節もあります)


モデル撮影会和服美人ですねぇ
大イチョウ下の広場では話に聞いた通りにモデル撮影会が行われている最中でしたので、せっかくなので、ちょっとだけ撮影会に参加してみました。(入山者は無料で参加可能でした)
普段、あんまり人物を被写体にすることが無いのでちょっと新鮮な気分でしたよ。


千年杉に吊るされた武蔵のエピソードパネル武蔵とお通像
大イチョウの根元には、小説『宮本武蔵』での、武蔵が千年杉に吊るされた時のエピソードをイラスト付きで紹介してあります。
また、大イチョウのそばにある岩の上には、1984年度の大河ドラマ『宮本武蔵』を製作したNHKの協力によって武蔵とお通の像が立てられています。


大聖寺 本坊
境内巡回路入口
こちらが大聖寺の本坊。
本坊入ってすぐ左に「あじさい園巡回路入口」となっている階段があります。
勾配が少しきついのでのんびりと登りましょう。急ぎ足で登ったりしたら息切れしちゃいますよ(経験者談。笑)

それではあじさい園内をご紹介です。


あじさい園内 その1

あじさい園内 その2

あじさい園内 その3

野生動物被害にあった紫陽花動物除けフェンス
途中、こんな札がくくられた紫陽花を見かけました。どうやら紫陽花を食べちゃったシカさんからのお詫びの手紙のようです(苦笑)。
巡回していたらフェンスで行き止まりになっていました。このフェンスはあまりにもな動物による被害を防止するために設けられたもののようで、この先はかなり荒らされていまっているようです。
近年の極端な気候によって、野生動物達の餌が山に無くなってしまった故のことだと思いますが、残念なことに違いはありません。
来年までには再整備と野生動物対策をガンバッテいただきたいものですね。


多宝塔
あじさい園内からみた多宝塔。
タイミングがいいと、この画面下部分の紫陽花が満開となってとても美しい光景を目の当たりにできますよ。


紫陽花の花 その1紫陽花の花 その2紫陽花の花 その3
最後にあじさい園内に咲いていた紫陽花のアップ写真をどうぞ。
園内をぐるっと回ってみての感想は、ちょっと来るタイミングが遅かったかも?です。以前に訪れたときに比べて明らかに咲いている紫陽花の花の数が少なく思えました。
でも、まだまだ元気そうな花も多くありましたので、まつり最終日の7月7日(日)まで花をたのしむことが出来そうでしたよ。

『あじさい寺』別格本山大聖寺

岡山県美作市大聖寺1 【地図】

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観光-史跡 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2013/07/01 23:56
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