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岡山県の町並み保存地区

城下町・宿場町・門前町・寺内町・港町・農村・漁村などの伝統的建造物群およびこれと一体をなして歴史的風致を形成している環境を保存するために、文化財保護法に基づいて国(文部科学大臣)が選定したものを“伝統的建造物群保存地区”といいます。
また、国から“伝統的建造物群保存地区”に選定されておらずとも各市町村が町並みを維持し後世に伝える歴史的価値が高いとして保存地区に指定しているエリアも少なくありません。

これらの地区の事を一般的に町並み保存地区といい、このエリア内ではいくら自分の土地・建物であっても勝手に景観を損ねるような新築・改築などは出来ず、町並みにふさわしい違和感のないものにせねばなりませんが、そのための補助金が出ることも珍しいことではありません。

足守地区

そのようなエリアは岡山県内にも少なくなく、八つのエリアが県から“町並み保存地区”に指定されており、三つエリアが重伝建地区に選定されています。
※50音順

【足守(あしもり)】
岡山市北区の足守川の清流緑豊かな宮地山に囲まれた木下家の陣野町。なまこ壁の土蔵や土塀、土塀に囲まれた庭のある大きな民家などが特徴。
「足守町並み保存地区」


【勝山(かつやま)】
真庭市に残る城下町で、格子や白壁の美しい商家が並ぶ。石州瓦の屋根と白壁とが相まって独特の風情ある町並みとなっています。
「勝山のお雛まつり」


【倉敷川畔(くらしきかわはん)】※重伝建地区
全国的に白壁の町として有名な倉敷美観地区。江戸時代後半以降を中心とした本瓦葺塗屋造りの町屋と土蔵造りの蔵などが中心となる町並みで、倉敷川畔の柳並木との調和が素晴らしく映画やTVドラマのロケ地にもなっている。


【下津井(しもつい)】
倉敷市の下津井漁港の港町。江戸時代中期以降は商港として栄え北前船の寄港地ともなった。建具には優れた意匠が凝らされているのが特徴で、当時の繁栄を偲ばせてくれます。


【城東(じょうとう)】※重伝建地区
城下町らしく街道が何箇所も鍵型に折れて続く津山市の商家町で、2013年8月に国から重伝建地区に指定された。出雲街道の商人職人の家々が軒を並べる町並みで、長屋形式の建物など統一感がある。


【新庄(しんじょう)】
新庄村に残る出雲街道の宿場町。脇本陣には江戸末期の建物が現存している。日露戦争の勝利を記念して植えられたがいせん桜通りは石積み水路の残る風情ある町並み。


【玉島(たましま)】
倉敷市の江戸時代から栄えた港町。虫籠窓や格子、漆喰壁やなまこ壁をもつ本瓦葺き塗屋造の商家や土蔵が数多く現在も残されている。


【吹屋(ふきや)】※重伝建地区
高梁市の鉱山町として栄えた、石州瓦とベンガラ漆喰壁の赤い町並み。ベンガラ(酸化第二鉄)の日本唯一の巨大産地として繁栄を極めていたそうで、他には無い独特の空気感が流れている。


【古町(ふるまち)】
美作市の旧大原町に残る旧因幡街道の宿場町。参勤交代で鳥取藩主池田侯が宿泊するようになってから栄えた。数寄屋づくりの御殿や唐破風の御成門をもつ本陣、長屋門をもつ脇本陣が残る。


【矢掛(やかげ)】
小田郡矢掛町に残る山陽道の宿場町。塗屋造の重厚な造りの民家が多く残る宿場町で、現存する本陣・脇本陣が国指定重要文化財として保存されている。

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観光-史跡 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2013/09/21 23:31
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