海水魚と淡水魚が共存!好適環境水
河や池・湖などに棲息する淡水魚は海水では生きることができず、海に棲息している海水魚は淡水では生きることが出来ないのはご存知ですよね?
それはなぜでしょうか?
塩分が強い海水で生きている魚は、そのままでは体から水分が染み出して干からびてしまいます。そこで水をたくさん飲んで水分を取り入れつつ、取りすぎた塩分はエラから放出して体内の塩分濃度(浸透圧)の調整をしています。
一方、淡水魚は体内の塩分のせいで水ぶくれにならないように大量の尿を排出して余分な水分を体外へ出し、必要最低限の塩分をエラから取り入れています。
それぞれがそれぞれの環境にあった逆の浸透圧調整をするような体の仕組みになっているからなんですね。
しかし元をたどればどちらも太古の海で生きていた祖先がいたのです。それが永い時間の経過による環境の変化に合わせて、それぞれが別々の進化をしたのが現在の淡水魚・海水魚。
太古の海は現在の海とは違って、シンプルな成分で出来ていたと考えられます。
そこに着目し、現在の海水に含まれている約60種のミネラルの中から“海水魚が必要としている成分”を突き止め、その成分だけを淡水に混ぜた“人工海水”を作りだしたのが、岡山理科大学専門学校の山本俊政・アクアリウム学科長です。
この人工海水『好適環境水』には必要以上の塩分が含まれていないため、淡水魚も問題無く生きることが可能です。
JR岡山駅の1階つどいの広場には好適環境水の水槽が設置されていて、淡水魚と海水魚が同じ水槽の中で元気に泳いでいる姿を見ることができますよ。
【HD】海水魚と淡水魚が同居できる "好適環境水"
それはなぜでしょうか?
塩分が強い海水で生きている魚は、そのままでは体から水分が染み出して干からびてしまいます。そこで水をたくさん飲んで水分を取り入れつつ、取りすぎた塩分はエラから放出して体内の塩分濃度(浸透圧)の調整をしています。
一方、淡水魚は体内の塩分のせいで水ぶくれにならないように大量の尿を排出して余分な水分を体外へ出し、必要最低限の塩分をエラから取り入れています。
それぞれがそれぞれの環境にあった逆の浸透圧調整をするような体の仕組みになっているからなんですね。
しかし元をたどればどちらも太古の海で生きていた祖先がいたのです。それが永い時間の経過による環境の変化に合わせて、それぞれが別々の進化をしたのが現在の淡水魚・海水魚。
太古の海は現在の海とは違って、シンプルな成分で出来ていたと考えられます。
そこに着目し、現在の海水に含まれている約60種のミネラルの中から“海水魚が必要としている成分”を突き止め、その成分だけを淡水に混ぜた“人工海水”を作りだしたのが、岡山理科大学専門学校の山本俊政・アクアリウム学科長です。
この人工海水『好適環境水』には必要以上の塩分が含まれていないため、淡水魚も問題無く生きることが可能です。
JR岡山駅の1階つどいの広場には好適環境水の水槽が設置されていて、淡水魚と海水魚が同じ水槽の中で元気に泳いでいる姿を見ることができますよ。
【HD】海水魚と淡水魚が同居できる "好適環境水"
この好適環境水のメリットをあげてみましょう。
●必要なのは好適環境水の元となる数種のミネラルを配合したものと淡水(河などの水)だけなので、費用は旧来からある人工海水と比べて大変格安です。
●淡水さえあれば作れるので、海から遠く離れたところで海水魚を飼育する場合でも、海水を遠距離運搬する苦労や費用が不要、どんな山の中でも海水魚の飼育(養殖)が可能です。
●好適環境水内では病原菌などが生きにくく、養殖などで病気防止のために使われている薬に頼る必要が無いので、安全な食用のための魚を育てられます。
以上のことから、未来の養殖を大きく変えてくれるものと期待が寄せられていますが、現在のところはまだ研究の段階で、全ての海水魚の飼育が可能となったわけではなく、好適環境水の市販はまだ行われていません。
ドラフグ・ヒラメ・シマアジ・ウナギ・クエなどが養殖に成功。現在、養殖は困難とされるマグロの養殖実験に取り組んでいるそうです。
中でも注目したいのがウナギです。
ウナギは長い間なかなかその実態が掴めず、特に卵からシラスウナギになるまでの生態は謎でした。
そして近年のウナギ漁獲量の大幅な減少…。近い将来には気軽にウナギを食べることはできなくなるのでは?と懸念されていますが、理大では卵から孵化させたウナギの養殖に成功。
実際に出荷もして、実が柔らかで甘味があると好評のようです。
まだまだ生存数の向上に課題はあるようですが、今後の研究に期待ですね!
「岡山理科大学」
理大フグ、クエが忘年会料理に ピュアリティまきび、12月限定
ピュアリティまきび(岡山市北区下石井)は12月1日から、岡山理科大の「好適環境水」で養殖したフグとクエを忘年会特別料理として提供する。同大で育てた魚が宿泊施設の定番メニューになるのは初めて。
フグ料理は刺し身の「てっさ」と空揚げのセット。クエ料理は刺し身のほかに、クエ鍋か煮付けを選べる。それぞれ6、7人前で1万5千円。宴会の追加料理として予約を受ける。
好適環境水は魚の生育に必要なカリウムやナトリウムを混ぜた人工飼育水。同大工学部の山本俊政准教授(水産増殖)が開発した。天候に左右されず内陸部で養殖できる上、成長が早いため生産効率が良い。刺し身は「一般の養殖フグより、しっかりした歯ごたえ。クエのもちもちした食感も天然物と遜色ない」(岩切哲幸料理長)という。
特別料理は年内限りだが、クエ料理は来年1月以降、別のプランでの提供を検討している。杉山良暢支配人は「地元のホテルとして『理大フグ』『理大クエ』を応援していきたい」と話している。
山陽新聞 理大フグ、クエが忘年会料理に ピュアリティまきび、12月限定(2013/11/28)
●必要なのは好適環境水の元となる数種のミネラルを配合したものと淡水(河などの水)だけなので、費用は旧来からある人工海水と比べて大変格安です。
●淡水さえあれば作れるので、海から遠く離れたところで海水魚を飼育する場合でも、海水を遠距離運搬する苦労や費用が不要、どんな山の中でも海水魚の飼育(養殖)が可能です。
●好適環境水内では病原菌などが生きにくく、養殖などで病気防止のために使われている薬に頼る必要が無いので、安全な食用のための魚を育てられます。
以上のことから、未来の養殖を大きく変えてくれるものと期待が寄せられていますが、現在のところはまだ研究の段階で、全ての海水魚の飼育が可能となったわけではなく、好適環境水の市販はまだ行われていません。
ドラフグ・ヒラメ・シマアジ・ウナギ・クエなどが養殖に成功。現在、養殖は困難とされるマグロの養殖実験に取り組んでいるそうです。
中でも注目したいのがウナギです。
ウナギは長い間なかなかその実態が掴めず、特に卵からシラスウナギになるまでの生態は謎でした。
そして近年のウナギ漁獲量の大幅な減少…。近い将来には気軽にウナギを食べることはできなくなるのでは?と懸念されていますが、理大では卵から孵化させたウナギの養殖に成功。
実際に出荷もして、実が柔らかで甘味があると好評のようです。
まだまだ生存数の向上に課題はあるようですが、今後の研究に期待ですね!
「岡山理科大学」
理大フグ、クエが忘年会料理に ピュアリティまきび、12月限定
ピュアリティまきび(岡山市北区下石井)は12月1日から、岡山理科大の「好適環境水」で養殖したフグとクエを忘年会特別料理として提供する。同大で育てた魚が宿泊施設の定番メニューになるのは初めて。
フグ料理は刺し身の「てっさ」と空揚げのセット。クエ料理は刺し身のほかに、クエ鍋か煮付けを選べる。それぞれ6、7人前で1万5千円。宴会の追加料理として予約を受ける。
好適環境水は魚の生育に必要なカリウムやナトリウムを混ぜた人工飼育水。同大工学部の山本俊政准教授(水産増殖)が開発した。天候に左右されず内陸部で養殖できる上、成長が早いため生産効率が良い。刺し身は「一般の養殖フグより、しっかりした歯ごたえ。クエのもちもちした食感も天然物と遜色ない」(岩切哲幸料理長)という。
特別料理は年内限りだが、クエ料理は来年1月以降、別のプランでの提供を検討している。杉山良暢支配人は「地元のホテルとして『理大フグ』『理大クエ』を応援していきたい」と話している。
山陽新聞 理大フグ、クエが忘年会料理に ピュアリティまきび、12月限定(2013/11/28)
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