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津山弁講座:が・がん

津山弁の語尾に付く代表的なものと言えば“じゃ・じゃけん”ですが、もうひとつ、“が”も割とよく付けられます。
この“が”については、以前にも簡単に触れていますが、もう少し詳しく触れてみたいと思います。


“が”は、標準語での“~じゃないですか(~じゃないの)”という意味で使用します。

しゃべる人のキャラクターや言葉を強調したい度合いによって“がー”や“がん”、もしくは“がな”に変わることがあります。

あんまり言葉を強く(キツく)言わない・ソフトな言い回しにしたいなら“がん”。
主に女性が好んで使用しています。

例えば「結婚してくれるゆうたが」ですと「結婚してくれるって言ったじゃないの」というように、場合によってはキツく感じられるものですが、
「結婚してくれるゆうたがん」というように“ん”が付くことで、柔らかいニュアンスになります。

この例でいうと、前者はなかなか結婚に踏み切ってくれない男にジレて、いい加減に態度をハッキリして欲しくて言いよる女性、後者は甘えておねだりしている女性というイメージですね。

これに対して男性がキツくならないような言い回しにしたい場合に“がー”を使うようです。
逆に強い言い回しにしたい場合は“がな”になります。

また、通常は“が”はアクセントが下がるんですが、アクセントが上がると疑問形になりますので、文字にすると同じでも、発音の違いで意味が違ってきます。
文字で書くときには“が?”というように、クエスチョンマークを付けるといいでしょう。
果たして津山弁を文字で書く機会があるかどうかは疑問ですが(笑)

動詞
例)昨日こうたが
訳)昨日買ったじゃないですか

形容詞(~い)
例)赤いが(あけーが)
訳)赤いじゃないですか

形容詞(“い”が付かない場合)
例)緑じゃが
訳)緑じゃないですか

名詞
例)車じゃが
訳)車じゃないですか


会話例
兄「早う起きんけん遅刻しそうなったがな」
弟「間に合うたんじゃけんええが?」
妹「おえんがん、もうええ席やこう残っとりゃあせんが」
姉「あんたら静かにしんちぇー、うるさいゆうて周りの人に叱られるがん」

会話訳
兄「早く起きないから遅刻しそうになったじゃないかよ」
弟「間に合ったんだからいいだろ?」
妹「だめだよ、もういい席なんて残ってないじゃない」
姉「あなたたち静かにしなさい、うるさいって周りの人に叱られるわよ」

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津山弁講座 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2013/12/25 23:44
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