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畳は好きですか?

和室イメージ近年、畳の需要が著しく減少しているのだそうです。

日本人にとって畳の上が一番くつろげると思っていたんですが、住宅の和室が占める割合がどんどん減少しており、マンションなどの集合住宅では和室がないものも増えているそうです。

イグサで作られた畳表の年間需要量は1993年に4500万畳だったのですが、2008年には1720万畳にまで減少しており、約三分の一という数字。
そんな畳離れの影響でしょうか、イグサを使って作られている畳の香りをクサいと感じる若い世代もいるそうで、あのイグサ独特の香りが大好きですごく落ち着く気分になる自分としては驚きです。

現在のイグサ生産量全国一位は八代市を主とした熊本県で、全国生産量の約90%をしめているそうですが、かつて岡山県の早島や倉敷周辺の岡山県南部では昭和40年頃まではイグサの生産が盛んで、全国生産量の約50%を占めていて、「い草王国」と呼ばれていました。

“質・量ともに日本一”と言われていた岡山のイグサは残念ながら衰退してしまいましたが、その加工技術は現在も引き継がれていて、需要の減ってしまった畳表よりも、長い歴史と技術をもつ花莚(はなむしろ)の生産が全国生産量の約50%なんだそうです。また、製織技術を活かしたコースター、スリッパなどの実用品も作られていてお土産品などで人気のようですね。

1300年の歴史を持つと言われている畳文化。畳離れの影響で次々と畳表生産業者が廃業しているそうですが、畳は日本の風土に合った特性を持っています。

・吸湿性に優れていて、高温多湿な日本の風土に適していて、部屋を快適に保ってくれる。
・断熱性と保湿性に優れており、夏は涼しく冬は暖かい
・シックハウスの原因となる二酸化窒素やホルムアルデヒドを吸着して、空気を浄化してくれる
・弾力性、防音性に優れている
・イグサの香りの成分には鎮静効果あり、リラックスできる

こんなスグレモノの畳、すぐにこの伝統が失われてしまうとは思いませんが、著しく生産量が落ち込んでいるのは上記のとおりで残念に感じます。

個人的にはくつろぎたいなら畳部屋だと考えていますので、和室のない家なんて住みたくありませんが、最近はそうでもない人が増えたということなのでしょうか?

職人技競う「畳―1グランプリ」 岡山初開催、地元の鳥越さん準V

 各地の畳職人が腕を競う初の「畳―1グランプリ」が18日、岡山ドーム(岡山市北区北長瀬表町)で開かれた。6人が出場し、「未来につながる新しい畳」をテーマにした作品を製作。岡山代表の鳥越勇次さん(38)=同市中区=が準優勝に輝いた。

 岡山県内の畳関連7社でつくるプロジェクトチームが企画した内覧会「おかやま畳材ショー」(18、19日)の中で行われ、岡山、兵庫県、東京などの職人が技術とアイデアを競った。材料は自由で、助手1人と協力し1時間以内に1畳以上を仕上げるルール。来場者が技術、デザインなどを評価し投票で順位を決めた。

 鳥越さんは、県産材料を使って踏むと「ドレミ…」の音階が鳴り、音楽も奏でられる子供用置き畳を製作。「この熱気が業界を盛り上げる契機になれば」と話した。

 優勝はクッション材の畳床(どこ)に手作業で畳表を縫い付ける伝統技法を鮮やかに披露した森岡豊尚さん(40)=兵庫県。ほかにも縁がLED(発光ダイオード)で光る作品などが注目を集めた。

 畳材ショーは、生活様式の変化で畳の需要が減る中、かつてイ草の生産日本一を誇った岡山から業界を活気づけようと初めて開催。畳表や畳縁メーカーなど全国約70の企業・団体がブースを設け、この日は約2千人が来場した。

山陽新聞 職人技競う「畳―1グランプリ」 岡山初開催、地元の鳥越さん準V(2014/05/18)

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田舎での生活 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2014/05/19 23:31
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